2018年度の教育研修費用、従業員1人当たりの実績額は34,607円。4割強の企業でキャリア開発研修を実施~『2019年度(第43回)教育研修費用の実態調査』:産労総合研究所
人事労務分野の情報機関である産労総合研究所(代表・平盛之)は、このたび「2019年度(第43回)教育研修費用の実態調査」を実施しました。本調査は1976(昭和51)年より実施しており、今回で43回目となります。
調査回答企業における教育研修費用総額は、2018年度の予算額および実績額、2019年度の予算額のいずれも、前回調査と比較して減少となったが、依然として6,000万円台をキープ。他方、従業員1人当たり額も前回から減少した。
また、今回は「キャリア開発研修、キャリア相談制度の実施状況」について調査した。キャリア開発研修の実施企業は43.5%で、とくに若手~中堅の年齢層で実施率が高い。キャリア相談制度の導入は26.0%だが、「制度はないが相談先はある」という回答も少なからずあった。
<主なポイント>
(1)教育研修費用総額と従業員1人当たりの教育研修費用
- 教育研修費用総額の2018年度の予算額は7,115万円、実績額は6,221万円、2019年度の予算額は7,086万円で、前回調査と比較すると、いずれも減少。
- 従業員1人当たりの2018年度実績額は34,607円で、前回調査より4,145円減少。2019年度予算額は39,841円。
(2)教育予算の増減状況
- 教育予算の対前年度比をみると、「増加」した企業は39.1%で、10年ぶりに減少した企業が増加した企業を上回った。また、平均増加率および平均減少率はどちらも前年より増加し、額の変動幅が大きくなっている。
(3)各種教育研修の実施状況
- 「階層別研修」での実施率は、例年どおり「新入社員教育」が最も高く、95.7%。「職種別・目的別研修」では、「OJT指導員教育」の実施率が最多で42.9%。
(4)キャリア開発研修の実施状況
- キャリア開発研修を実施している企業は43.5%。年齢が若い層ほど研修の実施率が高い傾向にあり、実施内容は、若手~中堅層では「自己理解・自己分析」、ミドル層とシニア層では、「キャリアの棚下ろし」が最も多かった。
(5)キャリア相談制度、キャリア・カウンセラーの導入状況
- キャリア相談制度を導入している企業は26.0%。ただし、制度はないが相談先があるとする企業が少なからずあった。キャリア・カウンセラーの在籍状況は、兼任が平均2.3人(最大在籍数5人)で、専任が平均1.5人(同2人)。
<調査要領>
上場企業および当社会員企業から任意に抽出した約3,000社に対して、2019年6月に調査票を郵送で依頼し187社の回答を得た。
※詳細データは 「企業と人材」2019年10月号(No1080)にて掲載しています。
<本リリースに関する取材などのお問い合わせ>
株式会社産労総合研究所「企業と人材」編集部 担当:石田、黒田、綿貫
TEL 03(5319)3605 MAIL edt-e@sanro.co.jp
◆本調査の詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社産労総合研究所 http://www.e-sanro.net/ /10月3日発表・同社プレスリリースより転載)