2017年度に企業が負担した福利厚生費は従業員1人1ヵ月平均108,335円。3年ぶりに11万円台を下回る~『2017年度福利厚生費調査結果の概要』:日本経済団体連合会
一般社団法人日本経済団体連合会は、11月13日、『2017年度福利厚生費調査結果の概要』を発表しました。
1.2017年度に企業が負担した法定福利費は、雇用保険の料率引き下げ等によ
り、前年度比2.0%減の84,884円。
2.法定外福利費は、回答企業の業種構成の変化に伴い大幅に減り、23,452円(前年度比7.0%減)。その中にあっても育児関連費用が初めて400円を超え、右肩上がりの伸びをみせている。
調査結果の概要
企業が負担した福利厚生費(法定福利費と法定外福利費の合計)は、従業員1人1ヵ月平均108,335円(前年度比3.1%減)となり、3年ぶりに11万円台を下回った。福利厚生費のうち法定福利費は、雇用保険の料率引き下げ等により、84,884円(同2.0%減)となった。また、法定外福利費は、回答企業の業種構成の変化に伴い、23,452円(同7.0%減)と大幅減となった。
(1)法定福利費
内訳は、健康保険・介護保険は31,119円(前年度比1.7%減)、厚生年金保険は47,375円(同1.4%減)となった。料率改定のあった雇用保険・労災保険と子ども・子育て拠出金は、それぞれ5,123円(同12.7%減)、1,182円(同13.5%増)と大きく増減した
(2)法定外福利費
住宅関連11,436円(前年度比7.4%減)、医療・健康2,802円(同10.8%減)、ライフサポート5,606円(同6.0%減)、文化・体育・レクリエーション1,774円(同10.8%減)と主要な施策は軒並み前年を下回った。その中にあって、育児関連費用は409円(同11.1%増)と初めて400円を超え、右肩上がりの伸びをみせている。
<参考>
【福利厚生費調査について】
1955年度から毎年実施しており、今回で62回目。わが国において、半世紀以上にわたる企業の福利厚生費の動向を把握できる、唯一の調査である。
本調査は、法定福利費、法定外福利費の各項目について、企業の年間負担総額を年間延べ従業員数で除した1人1ヵ月当たりの平均値(加重平均)を算出したものである。さらに、総額人件費管理の観点から現金給与総額、退職金、通
勤費用等についても同様の方法で算出した。
【用語の定義】
法定福利費:社会保険料等のうちの企業負担分。従業員負担分は含まない
法定外福利費:企業が任意に行う従業員等向けの福祉施策の費用
福利厚生費:法定福利費と法定外福利費の合計
調査対象従業員:全従業員のうち、健康保険に加入している者
カフェテリアプラン:従業員に対し、費用と連動したポイントを付与し、福利厚生メニューの中から選択させる制度(例:1人当たり300ポイント、1ポイント=200円)
福利厚生代行サービス費:総合的に福利厚生運営を外部委託している場合の委託費用
調査要領
調査目的:福利厚生費の実態を把握し、今後の福利厚生を含む人事・労務管理の運営に資することを目的に、1955年度から毎年実施
調査対象期間:2017年度(2017年4月~2018年3月)
調査対象企業:経団連企業会員および同団体会員加盟の企業1,670社
回答企業数:658社(有効回答率39.4%、前年度676社)。
うち製造業が293社(前年度327社)、非製造業が365社(同349社)
回答企業の労務構成:1社当たり平均従業員数4,661人(前年度4,284人)
平均年齢42.0歳(前年度41.8歳)
本リリースの詳細は、こちら(PDF)をご覧ください。
(一般社団法人日本経済団体連合会 http://www.keidanren.or.jp/ /11月13日発表・同連合プレスリリースより転載)