人手不足倒産、前年同期比40.7%増。通期で最多となった前年度件数を上回る勢い~「人手不足倒産」の動向調査(2018年度上半期):帝国データバンク
緩やかな景気拡大により企業の人手不足感が高まるなか、帝国データバンクによる全国約1万社の回答を集計した直近の2018年9月調査では、正社員が不足していると回答した企業は全体の51.7%と過半を占め、1年前の同調査(48.2%)から3.5ポイント増加した。また、2018年8月の有効求人倍率(季節調整値、厚生労働省、9月28日発表)も1.63倍と、高水準が続いている。
こうしたなか帝国データバンクでは、従業員の離職や採用難等により収益が悪化したことなどを要因とする倒産(個人事業主含む、負債1000万円以上、法的整理)を「人手不足倒産」と定義し、比較可能な2013年度上半期~2018年度上半期の5年半で発生した倒産を集計・分析した。
■調査結果
1. 2018年度上半期(2018年4~9月)の「人手不足倒産」は76件発生し、負債総額は110億4200万円にのぼった。件数は前年同期比40.7%の大幅増となり、2年連続で前年同期を上回った。調査開始以降、半期ベースの最多を更新し、年度通期で初めて100件を超えた2017年度(114件)を上回るペースで発生
2. 負債規模別件数を見ると、「1億円未満」が45件と過半を占め、前年同期(22件)の2倍に
3. 業種別件数を見ると、「サービス業」が前年同期比73.3%の増加で、最多の26件を占めた
4. 業種細分類別の5年半累計件数では、「道路貨物運送」が38件(2018年度上半期12件、前年同期4件)で最多。以下、「老人福祉事業」は27件、「木造建築工事」は26件、「労働者派遣」は21件と続いた
5. 都道府県別の5年半累計では、「東京都」が62件(2018年度上半期13件、前年同期5件)で突出している
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(株式会社帝国データバンク https://www.tdb.co.jp/index.html /10月9日発表・同社プレスリリースより転載)