派遣社員の約6割が「無期雇用の派遣社員として働きたい」、無期雇用派遣を認知している派遣社員採用担当者の約7割が「無期雇用された派遣社員を採用したい」と回答~アデコ~
世界最大(*1)の人財サービス企業であるアデコグループの日本法人で、総合人事・人財サービスを展開するアデコ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:川崎健一郎、以下「アデコ」)は、有期雇用の派遣社員として勤務している全国の派遣社員500人と、全国の企業および団体で派遣社員の採用に関わっている500人を対象に、無期雇用派遣に対する関心や、派遣会社と派遣先企業に求めるもの、また、将来の働き方に関する考えや、同一労働同一賃金に向けた取り組みの進捗状況について、アンケート調査を実施しました。
*1:Staffing Industry Analysts 2017、人財サービス企業売上ランキングより
<調査結果のポイント>
【派遣社員】
①約6割が、将来的に無期雇用の派遣社員として働きたいと回答
・無期雇用の派遣社員として働きたい理由のトップは、「安定して働けそうだから」(74.9%)
・無期雇用になることで派遣会社に期待するものとしては、74.9%が「時給(給与)のアップ」と回答
②「改正派遣法」について、4割以上が「まったく知らない」と回答
③約6割が、現在の時給について「不満である」と回答
・不満である理由のトップは、「仕事内容に見合った金額ではないから」(47.5%)
④自身のキャリアについて、約7割が「将来に向けたキャリアプランや目標がない」と回答
⑤約5割が、「改正派遣法」で派遣会社に義務付けられるキャリアアップ措置で期待するものは「特にない」と回答
【派遣社員採用担当者】
①約7割が、無期雇用された派遣社員を採用したいと回答
・無期雇用された派遣社員を採用したい理由のトップは、「安定的な労働力が確保できるから」(79.3%)
②約7割が、「この1年間で、以前に比べて派遣社員の採用が難しくなったと思う」と回答
③派遣社員の無期雇用化にともなう派遣料金の値上げについて、約7割が値上げを受け入れると回答。約2割は、値上げ自体を「受け入れられない」と回答
④同一労働同一賃金への準備について、約6割が「進んでいない」と回答
・準備が進んでいない理由のトップは、他に優先するべき業務が多いから」(44.7%)
⑤派遣社員がテレワークをすることについては、6割以上が「賛成」
・派遣社員のテレワークに賛成する理由のトップは、「生産性の向上が期待できるから」(51.6%)
<調査実施の背景>
2013年4月に施行された「改正労働契約法」に基づき、同一の雇用主との間での有期労働契約が通算で5年を超えて反復更新された場合、当該の雇用者は今年4月1日以降、無期雇用契約の申し入れをすることが可能になりました。これにより、派遣社員が無期雇用に転換されたケースがすでに多くあります。また、2015年9月施行の「改正労働者派遣法」により、同一の派遣社員を派遣先の事業所における同一の組織に派遣できる期間は、3年が限度となりました。派遣会社には無期雇用への転換を含む雇用安定措置が義務付けられ、今年9月30日以降、改正派遣法に基づく派遣社員の無期転換も始まります。
改正派遣法においては、派遣社員に対するキャリアアップ措置も同時に義務付けられたことから、派遣社員がキャリアを積み重ねていくための方法や、将来に向けてキャリアを描けるようになるにはどのように考え、行動するのが良いかが、働き方を考える上でより重要になっていくと考えられます。
また、今年6月に成立した働き方改革法案には、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保を目的として、同一労働同一賃金の導入が盛り込まれました。大企業では2020年4月から、中小企業においても2021年4月から導入されることとなっており、今後大きな話題となることが見込まれます。
一方、雇用・労働市場に目を向けると、有効求人倍率が44年ぶりの高水準となり、人手不足の加速から、企業間における人財獲得競争が激しさを増しています。
こうした状況を踏まえ、アデコは、有期雇用の派遣社員として勤務している全国の派遣社員と、全国の企業で派遣社員の採用に関わっている社員を対象にしたアンケート調査を行い、無期雇用派遣に対する関心や、派遣会社が何を求められているのか、また、将来の働き方に関する考えや、同一労働同一賃金に向けた取り組みの進捗状況について調べました。
◆ 詳しくはこちらをご覧ください。
(アデコ株式会社 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000485.000001264.html / 9月19日発表・プレスリリースより転載)