マンパワー・ジャパン雇用予測調査
2007年第2四半期(4−6月期)結果発表
総合人材サービスのマンパワー・ジャパン(神奈川県横浜市、渕木幹雄・代表取締役社長)は、2007年第2四半期(4-6月期)における企業の雇用計画を尋ねた「マンパワー雇用予測調査」の結果を3月13日付けで発表します。調査結果は「2007年4-6月において、貴社または貴機関の雇用計画(契約社員、派遣社員等を含む)は今期と比べてどのような変化がありますか?」という質問に基づいています。尚、本調査はマンパワー社が四半期ごとに世界27カ国・地域で行っている世界で最も広範囲にわたる事前調査です。
今回 、東京・大阪・名古屋の880社から回答を得ました。そのうち2007年第2四半期(4-6月期)に従業員を「増員する」と回答した企業は48%、「減員する」と回答した企業は3%、「変化なし」は45%となっています。季節調整後の純雇用予測*(増員%−減員%)は+26%で、前四半期に比べ1ポイント増加するとともに、前年同期比でも2ポイント増加し、前四半期に引き続き調査開始以来、最高値を記録し、雇用予測が堅調に推移していることが分かりました。
マンパワー雇用予測調査は、東京、大阪、名古屋の3地域に対し地域別の調査を行うと共に、7業種*の業種別での調査をおこなっています。地域別の純雇用予測(季節調整後)では、前四半期と比較すると大阪が6ポイント、名古屋が1ポイント減少しているものの、数値としては大阪で+25%、名古屋で+26%、東京は前四半期比4ポイント増の+26%といずれも雇用に対し前向きな姿勢が見られ、高い雇用意欲を示しています。また業種別(7業種)で見ると、前四半期と比べ、10ポイント増で+32%の「金融・保険・不動産」が最も高い値となりました。次いで「卸・小売」も、前四半期比は1ポイント増、前年同期比は4ポイント増で明るい見通しを示しています。
※ 調査結果詳細は、弊社HP( http://www.manpower.co.jp )をご参照ください。
*純雇用予測: 調査結果のうち「増員する」と回答した企業数の割合(%)から「減員する」と回答した企業数の割合(%)を引いた値。
*季節調整値: 月々の変動の癖(季節的要因)を除去したことを推計した値で、調査開始から3年以上経っている国で適用しています。日本では2006年第3四半期から適用しましたが、今後は全て季節調整値をもとにした分析値を指標にしていく予定です。
*7業種: 「金融・保険・不動産」「製造」「鉱工業・建設」「公共・教育」「サービス」「運輸・公益」「卸・小売」
【 調査結果 】 2007年第2四半期(2007年4-6月期)
(1)純雇用予測(季節調整後)は+26%と好調な雇用意欲を継続
今回の調査では第2四半期の純雇用予測は、東京・大阪・名古屋の880社の企業の回答をもとにしており、数値としては+26%と好調な雇用意欲を継続されると予想されております。従業員を「増員する」と回答した企業は48%、また「減員する」との回答は3%、「変化なし」は45%となっています。日本で純雇用調査を開始した2003年第3四半期以来、企業業績の伸長に伴い数値も上昇を続け前四半期に+25%という最高値に達しましたが、この度の第2四半期でもわずかではありますがそれを上回る結果となりました。
(2)地域別の雇用意欲は、東京、大阪、名古屋とも活発な雇用意欲
地域別の純雇用予測(季節調整後)では、前四半期の雇用意欲が非常に高かった大阪、名古屋は数値的に少し減少したものの、3地域とも共通して高い水準を示しています。東京は、前四半期に比べ4ポイント増で+26%、大阪は前四半期より6ポイント減少したものの、数値としては、+25%と引き続き高い雇用意欲を示しています。また名古屋は前四半期に比べわずか1ポイント減少していますが数値は+26%と安定しています。
(3)業種別では「金融・保険・不動産」で高い雇用意欲
季節調整後の値では、第2四半期の純雇用予測が最も高いのは「金融・保険・不動産」の+32%でした。前四半期比では10ポイントと大きく増加していますが、前年同期と比べて変化は見られませんでした。次いで、「卸・小売」が前四半期比1ポイント増、前年同期比4ポイント増、純雇用予測は+30%と、これまで活発だった「サービス」を抜き明るい見通しとなりました。一方、前四半期と同様、「公共・教育」は+14%で7業種中、最も低くなっています。
業種別で見ると、前四半期比では、純雇用予測が増加しているのは7業種中2業種にとどまっており、減少が3業種、変化なしが2業種となっていますが、前年同期比では、7業種中4業種で増加しており、減少は1業種のみ、変化なしは2業種でした。
(4)世界の結果は、すべての国・地域でプラスの高い雇用意欲
世界の2007年第2四半期の純雇用予測(季節調整前)では、調査対象となった27カ国・地域の全てで、数値はプラスとなっています。前年同期のデータがある23カ国・地域のうち、前四半期と比べ数値が上昇しているのは14カ国・地域となっています。
雇用意欲が最も高いのは、シンガポール(季節調整後+54%)をはじめ、ペルー、アルゼンチン、南アフリカ、インドで、反対に最も低いのは、フランス(季節調整後+5%)、イタリア、オーストリア、ベルギーとなっています。
地域別に見ると、北米とカナダの雇用意欲は、前四半期および前年同期と比べると少し緩やかになっています。アジア・太平洋地域の雇用意欲は上昇しており、中でも日本を初め、シンガポール、オーストラリアの純雇用予測は、前四半期に引き続き、最高値を記録しました。
また、ヨーロッパ・中東・アフリカ(EMEA)地域の第2四半期の純雇用予測は、調査対象の13カ国全てでプラスとなっています。特にドイツ、イタリア、オランダ、南アフリカ、そしてスイスでは、調査開始以来の最高値を記録しており、明るい見通しとなっており、雇用に対する意欲が見られます。
【 調査概要 】
調査時期: 2007年1月22日〜2月2日
調査対象: 東京・大阪・名古屋の次の7業種における企業の人事部門長
(1)金融・保険・不動産(2)製造(3)鉱工業・建設(4)公共・教育(役所、学校関係)(5)サービス(情報処理、ソフトウェア、娯楽など)、(6)運輸・公益(7)卸・小売
質問内容: 「2007年4-6月において、貴社または貴機関の雇用計画(契約社員、派遣社員などを含む)は今期(2007年1-3月)と比べてどのような変化がありますか?」
調査方法: 次のいずれかの方法で回答を収集。
(1)電話による聞き取り(2)電子メールによるアンケート
有効回答数: 日本国内 880社、世界27カ国・地域では50,000社以上
誤差の範囲: 調査国、地域、及び世界レベルでのデータ全体に関して、誤差の範囲は±3.2%以内となっています。
※ 次回のマンパワー雇用予測調査(2007年第3四半期)の結果発表は、2007年6月12日の予定です。
< マンパワー・ジャパン株式会社 代表取締役社長 渕木幹雄からのコメント >
先月15日に発表された昨年第4四半期の国内総生産(GDP)の実質成長率は年率4.8%と市場の予想を大きく上回る高い伸びを示しました。また、今回の2007年第2四半期における日本の純雇用予測調査でも+26%(季節調整後)と、雇用面においても前向きな回答が得られており、なだらかな景気回復局面を迎えていると考えられます。
同時に長い景気の調整期に生じたさまざまな問題に対する課題もあります。例えば、経済のグローバル化が鮮明になる中で、予想される労働力人口の減少に対していかに労働市場の流動化を図るか、経済の生産性を向上させながら競争力をどのように強化していくのかなどが議論されています。2007年は「労働ビックバン元年」といわれる様に、時代の大きなうねりが労働市場に押し寄せていることは確実です。マンパワー・ジャパンは総合人材サービス企業としてめまぐるしく変化する労働環境の中でクライアント企業と働くスタッフのニーズを的確に捉え、時代に即応したサービスを創造し、提供していきたいと思います。
(マンパワー・ジャパン http://www.manpower.co.jp//同社プレスリリースより抜粋・3月13日)