「仕事と両立できずに退職した」人は16% 求められる従業員の「不妊治療」支援
不妊治療と仕事の両立を支援する企業の動きが進んでいる。
認定NPO法人フローレンスは、今年4月に「安心ストック休暇」制度を導入。時効により消滅する有給休暇を「失効有給積立休暇」として積み立てし、不妊治療の検査・通院や、がんなどの治療の際に利用できるようにした。
また、株式会社サイバーエージェントでは、不妊治療中の女性社員が治療のための通院などの際、月一回まで取得可能な「妊活休暇」を認めているほか、不妊治療に興味がある社員などが専門家に個別でカウンセリングを受けられる仕組みを整えている。
厚生労働省が今年3月に発表した「不妊治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調査研究事業」の調査によると、不妊治療をしたことがあると答えた人のうち、「不妊治療と仕事の両立ができずに退職した」という人が16パーセントにのぼったという。
従業員の不妊治療と仕事の両立を支援することは、離職防止にもつながる。優秀な人材に継続して働いてもらうために、今後はさらに多くの企業が両立支援に取り組むのではないだろうか。
(『日本の人事部』編集部)