働き方改革で変わる仕事への情熱、「ほどほど」がワークライフバランス?10年前と比べ、仕事に関する考え方は思い入れや独立心が低下~『首都圏在住の有職者へ仕事意識を調査』:リサーチ・アンド・ディベロプメント
株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント(所在地:東京都新宿区、代表取締役:松田 武久)は、首都圏在住の18~79歳男女3,000人を対象に自主調査を行ないました。今回はその中から「仕事に対する考え方」について、20~59歳有職者を対象に分析を行いました。
「働き方改革」「ワークライフバランス」など、近年、働き方への関心が高まっています。「仕事に対する注力度」「仕事に対する考え方」を10年前と比較し、仕事に対する意識の変化、その要因を考えてみました。
<調査結果>
◆仕事に対して力を入れていきたい人が、10年前と比べやや減少
仕事に対して『力を入れる』割合は、2007年:62.0%→2017年:56.8%と、5.2ポイント低下。
一方で、仕事に対する『満足』割合は、2007年から35%前後を推移し、大きな変化はみられない。
『力の入れ方』と『満足度』を掛け合わせてみると、「仕事に非注力・満足度【低】」の割合が最も高く、2007年と比べても増加している。
◆仕事に関する考え方は思い入れや独立心が低下
10年前と比べ、「組織に属している方が安心」「仕事はお金を得るための手段」「仕事よりプライベートな生活の方が大切」などの意識が増加している。
一方で、「自分のオリジナリティを発揮できる仕事をしたい」「いずれは独立して商売や事業を起こしたい」「人々や社会に貢献できる仕事がしたい」、「どこでも通用するプロの力を身に付けたい」などの意識は低下している。
◆「努力してもなかなかむくわれない」「のんびりやりたい」意識が上昇
アベノミクス発表後、2013年に一旦は「努力が報われる」感が高まったものの、再び「今の世の中は、努力してもなかなかむくわれない」が徐々に増えている。
「あくせくしないでのんびりやりたい」も2013年以降5.0ポイント増加。
<R&D 生活者インサイト>
◇変わりゆく「仕事」に対する態度
この10年間には、リーマン・ショック、ITの進化、アベノミクス、働き方改革と、仕事周りで色々な環境変化がありました。現在は10年前と比べ、『より短時間で、より多くの成果を挙げる』ことが厳しく求められるようになっています。効率最優先の観点からは、時間をかけて試行錯誤しながら何かをしっかり身につけよう、そこからオリジナリティを作り出そう、という働き方は難しくなりました。また、「仕事はお金を稼ぐ手段」ではあっても、稼ぐことへの貪欲さは薄れています。
ワークライフ・バランスが叫ばれる中、仕事に対してあまり多くを望まず、あまりエネルギーもかけない……と、淡白な意識・態度が増えているように思います。
今後、AIによって人々の仕事が大きく変わると言われています。単なる『効率』ではAIに敵いようもない中で、人間ならではの創造力や、新しい物事を作り出していく力、やり抜いていく力、が必要となるはずです。そういう力はどうやって培っていけばよいのでしょうか。また、そういう力にはどれだけのエネルギーが必要なのでしょうか。改めて、仕事や働き方の『今と未来』について向き合う必要があるのかもしれません。
<CORE 2018 調査概要>
調査名: CORE2018 マスター調査
調査地域: 首都圏 40km圏(調査地点 200地点)
調査対象: 18~79歳男女個人
サンプル数: 有効回収 3000サンプル (人口構成比に合わせて、性×年代別を割付)
サンプリング手法: 住宅地図を用いたエリアサンプリングで抽出
調査手法: 訪問・郵送併用の自記入式留置調査
調査実施時期: 2017年10月(毎年1回10月実施)
※『CORE』は、株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメントの登録商標です。
※1982年から約30年、生活者理解のために毎年実施している自主調査です。
<お問い合わせ先>
●本分析担当:
株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント カスタマーサービス本部(久保田)
●本資料に関するお問い合わせ:
株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント セールスプランニング部(小林)
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(株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント https://www.rad.co.jp/ /4月26日発表・同社プレスリリースより転載)