賞与・一時金の水準は、非管理職・管理職の夏季・冬季ともに前年と比べてプラス~『2017年 夏季・冬季 賞与・一時金調査結果』:日本経済団体連合会
一般社団法人 日本経済団体連合会は4月9日、『2017年 夏季・冬季 賞与・一時金調査結果』を発表しました。
<調査結果の概要>
1.賞与・一時金総額(原資)の決定方法
業績連動方式を導入している企業の割合は56.3%で、本項目の調査を開始した1987年以降の最高値を2年連続で更新した。
業績連動の基準とする指標(複数回答)としては、「営業利益」(55.1%)が最も多く、「経常利益」(41.7%)が続いている。規模別でみると、前年と同様に、500人以上規模では「営業利益」(58.7%)、500人未満規模では「経常利益」(54.5%)を指標としている企業が、それぞれ最も多くなっている。
2.賞与・一時金の水準
非管理職・管理職別にみると、非管理職は夏季74万6,100円(対前年増減率+1.7%)、冬季74万2,392円(同+3.1%)、管理職は夏季149万4,201円(同+1.5%)、冬季142万1,882円(同+3.6%)となり、非管理職・管理職の夏季・冬季ともに前年と比べてプラスとなった。
労働組合からの要求通りの満額で妥結する企業が多くみられたことなどから、支給額や月数は、2014年以降の高い水準を維持している。
3.産業別の状況(非管理職平均)
製造業・非製造業別にみると、製造業は夏季77万1,893円(対前年増減率+2.3%)、冬季76万1,740円(同+2.3%)、非製造業は夏季72万107円(同+1.1%)、冬季72万2,435円(同+4.0%)で 、いずれも前年比プラスとなった。
金属工業や卸売・小売業など5業種で、対前年増減率が プラスに転じた ことから、夏季・冬季ともにマイナスとなった業種の数は、前年の6から2(紙・パルプ、電気・ガス業) に減少した。
4.配分割合
1人あたり平均支給額を100として配分比率をみると、非管理職は「定率分」30.2、「考課査定分」36.9、「定額分」28.3、管理職は「定率分」15.6、「考課査定分」50.6、「定額分」28.5となった。経年でみると、非管理職・管理職ともに「定率分」の割合が減少する一方で、「考課査定分」と「定額分」は総じて増加傾向にある。特に「定額分」が増えており、2017年では3割近くに達している。
5.考課査定の幅
標準者を0とした考課査定幅の分布状況は、非管理職・管理職とも「最高と最低の幅が同じ場合」では「10%以上20%未満」が、「最高と最低の幅が異なる場合」では「50%以上」が、それぞれ 最も多い 傾向が続いている。
5年前の2012年と比較すると、「最高と最低の幅が同じ場合」においては、非管理職 では「30%以上40%未満」(2012年比+7.5%ポイント)、管理職では「10%未満」(同+4.5%ポイント)が、最も大きく変動している。「最高と最低の幅が異なる場合」においては、非管理職・管理職ともに「50%以上」の最高幅と最低幅が増加しており(同+2.0~6.6%ポイント)、考課査定幅を広く設定する企業が増えていることがうかがえる。
◆本リリースの詳細は、こちら(PDF)をご覧ください。
(一般社団法人日本経済団体連合会 http://www.keidanren.or.jp/ /4月9日発表・同連合プレスリリースより転載)