非正規雇用で働く女性、週35時間以上働く人の約4割が「正社員として働けなかった」。経済的なゆとりが「ない」7割。シングルマザーでは9割以上に~『非正規雇用で働く女性に関する調査2017』:日本労働組合総連合会
日本労働組合総連合会(略称:連合、所在地:東京都千代田区、会長:神津里季生)は、非正規雇用で働く女性の就業実態や職場の様子、生活意識を把握するため、2017年7月26日~7月28日の3日間、「非正規雇用で働く女性に関する調査」を、インターネットリサーチにより実施し、全国の非正規雇用(有期契約社員・嘱託社員、臨時・非常勤公務員、派遣社員、パートタイマー、アルバイト)で働く20歳~59歳の女性1,000名の有効サンプルを集計しました。(調査協力機関:ネットエイジア株式会社)
・初めて就いた仕事(初職)の雇用形態が非正規雇用だった人の割合は約5割
・週35時間以上働く人の約4割が「正社員として働けなかった」
・経済的なゆとりが「ない」7割シングルマザーでは9割以上に
・初職が非正規雇用の有配偶率は3割、有子率も2割強にとどまる
・職場で男女による扱いの差を感じている人は約4割
・女性の活躍促進に対する本音「女性だけに仕事と家事・育児の両立を求めるのは疑問」がトップに
◆回答者の基本的属性
・現在の雇用形態「有期契約社員」9.8%「派遣社員」10.7%、「パートタイマー」57.6%、「アルバイト」20.4%
週の労働時間が35時間以上の層では「有期契約社員」と「派遣社員」がそれぞれ2割半
・現在非正規雇用で働いている女性の約半数が初職も「非正規雇用」
・非正規雇用で働く女性の1週間の平均的な労働時間最多回答は「20~30時間未満」
有期契約社員や派遣社員では6割以上が「35時間以上」
・初職の雇用形態による有配偶率の差初職が正規雇用では有配偶率は7割も非正規雇用では3割に届かず
・初職の雇用形態による有子率の差正規雇用で5割半、非正規雇用では2割強にとどまる
・現在の仕事の職種「営業・販売・サービス職」と「事務職」が4割前後
週に35時間以上働いている層では「事務職」が約半数
・非正規雇用で働く女性のダブルワークの状況仕事のかけもちを「している」14.8%
・非正規雇用を選んだ理由週に35時間以上働く人では「正社員として働けるところがなかった」が約4割
・非正規雇用で働く女性の主な家計収入週に35時間以上働く人では「配偶者の勤労収入」が2割にとどまる
◆非正規雇用で働く女性の生活意識
・経済的なゆとりが「ない」7割シングルマザーでは9割
◆非正規雇用で働く女性の就業実態
・職場で男女による扱いの差を感じている人は約4割
男女による扱いの差を感じること1位「仕事への割り振りや配置」2位「昇給・昇格スピード」
・非正規雇用で働く女性の職場の制度「育児休業制度」「介護休業制度」利用可能は4割前後にとどまる
◆職場でのセクシュアル・ハラスメント
・職場で「セクシュアル・ハラスメントを受けた・見聞きした」3人に1人
・セクシュアル・ハラスメントを受けた・見聞きした際の相談4人に3人は「相談しなかった」と回答
・セクハラ防止のために必要だと思う取り組みトップは「安心して仕事ができる職場環境づくり」
◆非正規雇用で働く女性の「今後の働き方」と「女性の活躍」に対する意識
・非正規雇用で働く女性の今後の希望トップは「収入アップ」で3割半、シングルマザーでは4割半に
・女性の活躍促進に対する本音「女性だけに仕事と家事・育児の両立を求めるのは疑問」がトップに
<調査概要>
◆調査タイトル:非正規雇用で働く女性に関する調査2017
◆調査対象:ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする20歳~59歳の非正規雇用(※)で働く女性※有期契約社員・嘱託社員、臨時・非常勤公務員、派遣社員、パートタイマー、アルバイト
◆調査期間:2017年7月26日~7月28日
◆調査方法:インターネット調査
◆調査地域:全国
◆有効回答数:1,000サンプル(有期契約社員・嘱託社員98s、臨時・非常勤公務員15s、派遣社員107s、パートタイマー576s、アルバイト204s)20代300s、30代300s、40代300s、50代100s、かつ、配偶者なし500s、配偶者あり500sとなるように割付
◆実施機関:ネットエイジア株式会社
◆本調査の詳細は、こちら(PDF)をご覧ください。
(連合(日本労働組合総連合会)http://www.jtuc-rengo.or.jp/ / 8月25日発表・同会プレスリリースより転載)