1年間でベースアップを実施した企業は46.5%。1ヵ月単位の変形労働時間制を採用している企業は56.3%~『平成28年賃金事情等総合調査(確報)』(中央労働委員会)
中央労働委員会では、このほど、「平成28年賃金事情等総合調査」の結果を取りまとめましたので公表します。
<結果抜粋>
●賃金改定の状況
基本給部分の賃金表ありとする企業は調査産業計では187社(集計221社の84.6%)で、うち平成27年7月から平成28年6月までの1年間でベースアップを実施した企業は87社(賃金表がある187社の46.5%)、ベースダウンを実施した企業はなく、賃金を据え置いた企業は94社(同187社の50.3%)となっている。製造業では賃金表がある企業は107社(集計127社の84.3%)で、うち同期間にベースアップを実施した企業は65社(賃金表がある107社の60.7%)、ベースダウンを実施した企業はなく、賃金を据え置いた企業は40社(同107社の37.4%)となっている。
同期間における定期昇給の実施状況をみると、定期昇給制度のある企業は調査産業計では186社で、うち定期昇給を実施した企業は185社である。製造業では、制度のある企業は111社でその全ての企業で実施している。
昇給額について、昨年と同額とする企業が調査産業計で125社(定期昇給を実施した185社の67.6%)、製造業で73社(同111社の65.8%)、昨年比で増額がそれぞれ35社(同185社の18.9%)、21社(同111社の18.9%)、昨年比で減額が22社(同185社の11.9%)、15社(同111社の13.5%)となっている。実施時期は4月~6月とする企業が調査産業計で151社(同185社の81.6%)、製造業で90社(同111社の81.1%)となっている。
定期昇給制度がない企業は調査産業計で36社(集計222社の16.2%)、製造業で18社(同129社の14.0%)となっている。
また、賃金カットを実施した企業は調査産業計で7社(集計216社の3.2%)、製造業で2社(同125社の1.6%)となっている。
●変形労働時間制・みなし労働時間制の採用状況
(1)各制度の採用状況
[1]1ヵ月単位の変形労働時間制を採用している企業は調査産業計で111社(集計197社の56.3%)、製造業で63社(同120社の52.5%)となっている。
[2]1年単位の変形労働時間制を採用している企業は調査産業計で60社(集計197社の30.5%)、製造業で41社(同120社の34.2%)となっている。
[3]フレックスタイム制を採用している企業は調査産業計で143社(集計197社の72.6%)、製造業で104社(同120社の86.7%)となっている。
[4]事業場外みなし労働時間制を採用している企業は調査産業計で53社(集計197社の26.9%)、製造業で42社(同120社の35.0%)となっている。
[5]専門業務型裁量労働制を採用している企業は調査産業計で47社(集計197社の23.9%)、製造業で44社(同120社の36.7%)となっている。
[6]企画業務型裁量労働制を採用している企業は調査産業計で32社(集計197社の16.2%)、製造業で24社(同120社の20.0%)となっている。
〔賃金事情等総合調査〕
○「平成28年賃金事情調査」
調査結果の概要(PDF:565KB)
参考:時系列表(PDF:115KB)
○「平成28年労働時間、休日・休暇調査」
調査結果の概要(PDF:551KB)
参考:時系列表(PDF:173KB)
◆ 詳しくはこちらをご覧ください。
(中央労働委員会 http://www.mhlw.go.jp/churoi// 5月12日発表・報道発表より転載)