法改正などから非IT系BPO市場は増加で推移、クラウドソーシング市場は大手開拓がカギ~『BPO市場・クラウドソーシングサービス市場に関する調査(2016年)』:矢野経済研究所
矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内のBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)、及びクラウドソーシングサービス市場の調査を実施した。
<調査結果サマリー>
◆BPO市場の2014年度~2020年度までの年平均成長率(CAGR)は2.2%
IT系BPO と非IT系BPO を合計したBPO全体の2014年度~2020年度の国内市場規模は、年平均成長率(CAGR)2.2%で推移し、2020年度には、4兆1,136億9,000万円(事業者売上高ベース)に達すると予測する。
◆非IT系BPO市場では改正派遣法やマイナンバー制度を背景に成長
非IT系BPOは、大手企業のマイナンバー(個人番号カード)収集は収束するものの、中小企業や個人事業主などのマイナンバー収集が継続するほか、預金口座へのマイナンバー紐づけの義務化に向けた収集需要が見込まれる。また、2015年の労働者派遣法の改正や2018年4月から始まる労働契約法の5年転換ルール(無期転換ルール)の影響により、BPOサービスに切り替える企業が増えていること等から今後も成長を予測する。
◆クラウドソーシングサービス市場の2013年度~2020年度までの年平均成長率(CAGR)は45.4%と高い成長率
クラウドソーシングサービスの2013年度から2020年度までの国内市場規模(仕事依頼金額ベース)は年平均成長率(CAGR)45.4%で推移し、2020年度には2,950億円に達すると予測する。将来的には電子契約が浸透し、大手企業が懸念するコンプライアンス(法令遵守)への不安が解消されると見込まれることなどから、大手企業による大口案件の流通量が増加、高い伸びになると予測する。
1. 調査期間:2016年7月~10月
2. 調査対象:SIer、コールセンター事業者、印刷系、会計系、事務処理系、人事系、人材派遣系、オフショア系、倉庫系、福利厚生系、DM系、営業系などのBPO事業者、マイナンバー対応BPO事業者、クラウドソーシング事業者等
3. 調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・電子メールによる取材、ならびに文献調査を併用
<BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)とは>
本調査におけるBPOとは、通常企業内部にて行われるシステム運用管理業務、コールセンター系業務(コンタクトセンター、ヘルプデスク、フルフィルメント)、間接部門系業務(人事、福利厚生、総務、経理)、直接部門系業務(購買・調達、営業、コア部門単純業務、業界固有業務)などの業務を発注企業から業務委託を受けて代行するサービスをさす。
ただし、従来から外部に委託することが一般的な、税務、物流、情報システム開発、ビルメンテナンスなどの専門的な事業所向けサービスに関しては対象外とする。
<IT系BPO、非IT系BPOとは>
本調査におけるBPOのうち、IT系BPOとは発注企業からシステム運用管理業務を委託され代行するサービスとし、非IT系BPOとはその他の業務を委託され代行するサービスとする。
<クラウドソーシングサービスとは>
クラウドソーシングサービスとは、インターネットを介在として、業務委託者側である企業等と業務受託者側である不特定多数の労働者等をマッチングするサービスをさす。本調査におけるクラウドソーシングサービス市場規模は、クラウドソーシングシステム上での業務委託企業による仕事依頼全般(成約に至らなかった仕事の依頼全般も含む)の総額から算出。
【お問い合わせ】
プレスリリースの内容や引用についてのお問い合わせはこちらまでお願いいたします。
商品に関するお問い合わせはこちらまでお願いいたします。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社矢野経済研究所 http://www.yano.co.jp/ / 11月11日発表・同社プレスリリースより転載)