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ニュース
社会 行政・法律
掲載日:2016/07/22

就職活動に影響されず後期試験に取り組むことができた44.5%。ハラスメント的行為を受けたことが「ある」11.8%~『平成27年度就職・採用活動時期の変更に関する調査(大学)』(文部科学省)

このたび、文部科学省では、『平成27年度就職・採用活動時期の変更に関する調査(大学)』を行い、その結果を取りまとめましたので公表いたします。

 

【調査の概要】

(1)調査の目的
学生の就職・採用活動の早期化・長期化の是正については、国公私立の大学、短期大学及び高等専門学校(以下「大学等」という。)で構成する就職問題懇談会(事務局:文部科学省)において大学等関係団体の総意として経済団体に対し要請を行ってきたところであるが、政府からの要請も踏まえ、平成28年度卒業・修了予定者から、広報活動の開始時期は卒業・修了前年度3月、採用選考活動の開始時期は卒業・修了年度の8月に変更(後ろ倒し)された。
これを受け、就職・採用活動時期の変更(後ろ倒し)に係る学生の就職・採用活動の現状・実態を把握することを目的とし、本調査を実施する。

(2)調査主体
就職問題懇談会(事務局:文部科学省)

(3)調査実施方法
対象:国公私立大学、短期大学(1,136校)及び当該大学所属学生
※学生については各大学の学生の構成を考慮して、平成28年3月卒業・修了予定の学生数の1%にあたる数の就職希望者を抽出。
方法:調査票の送付(学生に対する調査項目は各大学においてとりまとめ、調査票に記入。)
期間:平成27年10月16日(金)~11月10月(火)※10月1日現在の状況を回答。

(4)有効回答件数
発送数1,136件、大学(有効回答数770件、回答率67.8%)学生(有効回答数7,975件)

 

【調査結果】

就職・採用活動時期の変更について

<就職・採用活動時期変更の趣旨を知っているか>
就職・採用活動時期の変更の趣旨について知っているか聞いたところ、99.0%の大学が「はい」(知っている)と回答。

<就職・採用活動時期に関する周知>
一方で、就職問題懇談会の「大学等卒業・修了予定者の就職・採用活動時期変更に係る企業等への要請に関する申合せ(平成27年2月25日)」を学内で企業説明会等を実施する企業等に対して直接手交するなどして周知した大学は34.5%であった。

 

学生の就職活動について

【大学の回答】
就職・採用活動時期の変更による学事等への効果を聞いたところ、以下の項目で「大いにそう思う」「大体そう思う」と回答した割合が高かった。
○卒業・修了前年度において、学生は就職活動に影響されず後期試験に取り組むことができた。(文系:27.5%、理系:20.0%)
○卒業・修了前年度において、学生はインターンシップを中心とした職業教育に時間を確保できた。(文系:19.0%、理系:17.5%)
○卒業・修了前年度において、学生は将来の進路・職業選択にあたり就職活動等の準備ができた。(文系:20.1%、理系:14.5%)

【学生の回答】
就職・採用活動時期の変更による学事等への効果を聞いたところ、以下の項目で「大いにそう思う」「大体そう思う」と回答した割合が高かった。
○卒業・修了前年度において、就職活動に影響されず後期試験に取り組むことができた。(44.5%)
○卒業・修了前年度において、インターンシップを中心とした職業教育に時間を確保できた。(41.2%)
○卒業・修了前年度において、将来の進路・職業選択にあたり就職活動等の準備ができた。(52.0%)

<就職・採用活動時期の変更による学事等への影響>
【大学の回答】

○就職・採用選考開始時期を遵守する企業と実質的な採用選考活動を早期に開始する企業があったため、学生の就職活動に混乱が生じた。(文系:75.4%、理系:61.2%)
○就職・採用選考開始時期を遵守せず、早期に採用選考活動を開始して学生に選考結果を通知する企業がある影響で早々に就職活動を終了する学生がいた。(文系:31.8%、理系:30.0%)
○卒業・修了年度に入ってから就職活動が活発化するため、卒業論文・修士論文、卒業研究・修了研究を阻害する影響が増えた。(文系:23.5%、理系:37.1%)

【学生の回答】
就職・採用活動時期の変更による学事等への効果を聞いたところ、以下の項目で「大いにそう思う」「大体そう思う」と回答した割合が高かった。
○就職・採用選考開始時期を遵守する企業と実質的な採用選考活動を早期に開始する企業があったため、就職活動に混乱が生じた。(70.0%)
○就職・採用選考開始時期を遵守せず、早期に採用選考活動を開始して学生に選考結果を通知する企業がある影響で早々に就職活動を終了する学生がいた。(69.8%)
○卒業・修了年度に入ってから就職活動が活発化するため、卒業論文・修士論文、卒業研究・修了研究を阻害する影響が増えた。(46.3%)

 

就職・採用活動時期について

【大学の回答】
○平成27年度の広報活動開始時期については「平成27年3月」が62.1%と最も多く、70.3%の企業が平成27年3月以降に広報活動を開始した。

【学生の回答】
○学生が平成27年度の企業の採用情報の入手を開始した時期については「平成27年3月」が29.5%と最も多く、続いて「平成27年4月以降」(18.7%)、「平成27年2月」(10.8%)であった。

<企業の採用選考活動開始時期>
【大学の回答】

○平成27年度の採用選考活動開始時期については「平成27年4月」から開始した企業が37.4%と最も高く91.0%の企業が8月より前に採用選考活動を開始していた。

【学生の回答】
○学生が企業の採用面接を受け始めた時期については「平成27年4月」が22.6%と最も多く、続いて「平成27年3月」(18.4%)、「平成28年8月以降」(14.1%)であった。

<内々定を得た時期>
【学生の回答】

○最初の内々定を得た時期については「平成27年8月」が19.5%と最も多く、続いて「平成27年6月」(18.1%)、「平成27年5月」(14.9%)であった。
○志望度の最も高い企業の内々定を得た時期は「平成27年8月」が29.9%と最も多く、続いて「平成27年9月」(14.5%)、「平成27年7月」(12.0%)であった。

 

学業への影響について
<就職活動が原因で最も学業に専念しにくかった時期>
【学生の回答】

○就職活動の影響で学業に専念しにくかったことはあるか聞いたところ、「大いにそう思う」「大体そう思う」と回答した学生は58.5%と最も多かった。
○就職活動が原因で最も学業に専念しにくかった時期については、「平成27年5月」が最も多く53.7%、続いて「平成27年6月」(52.2%)、「平成27年4月」(43.3%)であった。

 

企業における学業成果(成績)の評価について
<成績証明書等の活用状況>
【学生の回答】

○成績証明書等の提出を「全ての企業から求められた」、「概ね求められた」と回答した割合は38.1%であった。
○成績証明書を活用した質問は、「質問されたことはない」が51.2%と最も多かった。

 

学生に対するハラスメント的な行為について
<ハラスメント的行為についての大学への相談の有無>
【大学の回答】

○ハラスメント的行為について大学への相談の有無を聞いたところ、40.1%が「ある」と回答した。

<ハラスメント的行為を受けたことがあるか>
【学生の回答】

○ハラスメント的行為を受けたことがあるか聞いたところ、11.8%が「ある」と回答した。

 

【平成27年度 学生の就職・採用活動の時期の変更に関する調査(大学)調査結果報告書】
調査結果報告書(概要版)  (PDF:189KB) 
調査結果報告書(1)  (PDF:4,628KB) 
調査結果報告書(2)  (PDF:3,795KB) 
調査結果報告書(3)  (PDF:3,075KB) 
質問票  (PDF:441KB) 

 

<お問合せ先>
文部科学省高等教育局学生・留学生課

 

◆ 詳しくはこちらをご覧ください。

(文部科学省 http://www.mext.go.jp// 7月20日発表・報道発表より転載)

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