日本の中堅企業における「経営幹部の女性比率」は7%で世界36ヵ国中最下位~『中堅企業の「女性経営幹部」に関する世界36ヵ国同時調査』:太陽グラントソントン
太陽グラントソントンは、2015年7月~12月に実施した非上場企業を中心とする中堅企業経営者の意識調査の結果を公表した(従業員数100人~750人)。この調査は、グラントソントン加盟主要36ヵ国が実施する世界同時調査の一環である。
・日本の中堅企業における「経営幹部の女性比率」は7%で世界36ヵ国中最下位。
・世界36ヵ国の「経営幹部の女性比率」の平均は24%で調査開始以来、長期的に停滞。
世界36ヵ国の中堅企業経営者に、「自社の経営幹部の女性比率」について尋ねたところ、全調査対象国の平均は24%となり、 2015年の調査結果(22%)からわずかに上昇した結果となった。調査を開始した2004年(19%)に比べると経営幹部の女性比率は増加はしているものの、その増加率は低く、12年間の全調査期間(全9回の調査)に渡って、経営幹部における女性比率の平均が、常に4分の1未満という結果となった。
日本は「経営幹部の女性比率」は7%
2004年の調査開始から9回連続で対象国中最下位
日本の中堅企業における「経営幹部の女性比率」は7%で2015年(8%)から微減、調査対象国中唯一の1桁の数字となった。また、過去の全調査において日本は9回連続で最下位となっており、調査を開始した2004年の女性比率も今回とほぼ同じ8%であることから、日本の中堅企業においては女性の経営参加の点でほとんど改善が進んでおらず、世界から大きく遅れをとっていることが明らかになった。
さらに経営幹部に一人も女性がいない日本の中堅企業は73%に達し、全調査対象国の中で最も高い結果となった。
アジアではタイ、インドネシア、マレーシアが改善
ASEAN平均を引き上げる結果に
国別に見ると 「経営幹部の女性比率」が今回最も高かったのはロシア(45%)で、フィリピン、リトアニア(共に39%)が続いた。その他、中国が30%、米国が23%、英国が21%、などとなった。
また前回調査同様、ドイツは対象国中、日本に次いで女性比率が低い結果となった(15%)。ドイツは製造業が強いなど、先進国の中で日本と経済構造が類似していると言われているが、本調査においても2004年の調査(16%)から改善がほとんど進まないという点でも、日本との共通点が見られる。
また地域別に見るとEUの平均は24%となり2015年の調査結果(26%)と比較すると、わずかに低下した。アジアを見ると、タイが37%とインドネシアが36%と大きく改善し(2015年はそれぞれ27%と20%)、マレーシアも26%(2015年は22%)と改善した。これらにより、ASEANの平均は34%と2014年の22%から大きく改善する結果となった。
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(太陽グラントソントン http://www.grantthornton.jp/ /3月23日発表・同社プレスリリースより転載)