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【ヨミ】パーパス パーパス

「パーパス」(Purpose)は、日本語では一般に「目的、意図」と訳される言葉ですが、近年、経営戦略やブランディングのキーワードとして用いられることが多く、その場合は企業や組織、個人が何のために存在するのか、すなわち「存在意義」のことを意味します。「パーパス」は、企業のビジョンやミッションを定義するための根幹となる概念と位置づけられ、世界の先進企業においては、「パーパス」を明確に打ち出し、それを軸にしてコンセプト、戦略、社員の行動様式まですべてを統一する「パーパスブランディング」の手法を取り入れる動きが広がっています。
(2017/8/28掲載)

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パーパスのケーススタディ

「会社は何のために在るのか」が成否を分ける
ミレニアル世代が支持する存在意義重視の経営

自社は何のために存在するのか、在籍する社員は何のために働いているのか――企業や組織、個人の存在意義を意味する概念、「パーパス」を重視する経営スタイルが、海外のビジネスシーンでトレンドになりつつあります。

ビジネス特化型SNSを運営する米国のLinkedInが、2016年7月に3000人のビジネスパーソンを対象に実施した調査によると、「人々の生活や社会に対してポジティブなパーパスを掲げる企業で働くならば、給与が下がってもいい」と答えた人は全体の49%と、ほぼ半数を占めるという驚くべき結果が出ました。そのうち「給与が1~5%下がってもいい」は20%。「5~20%下がってもいい」は19%。残りの10%は何と、「20~100%下がってもいい」と答えたのです。

働く人の心をそこまでつかむ「パーパス」とはいったい何なのか。いいかえれば、企業が存在することの価値や重要性であり、大切なのは、企業がそれを証明することで人々の生活や世界に変化をもたらす、ということです。たとえば、世界でいち早くパーパスを定めた企業の一つとされるP&Gは、1987年に「自社製品に最高のクオリティーと価値を与え、世界中の顧客のニーズを満たす」というパーパスを掲げています。また、日本企業のブラントであるユニクロは、米国内で「『生活をより良くする』というシンプルではないパーパスを持ったシンプルな服」というポジションを確立したと評価されています。米国では数年前から、こうしたパーパスブランディングが注目を集めてきました。

「パーパス」を明確にしない企業はもはや生き残れない、とまでいわれる理由の一つは、それが若い世代、とくに米国で「ミレニアル世代」(2000年代に成人あるいは社会人になる世代)と呼ばれる人々の価値観にマッチしているからです。Facebook共同創業者で会長兼CEOのマーク・ザッカーバーグ氏が、2017年5月に母校ハーバード大学の卒業式で行った演説が話題を呼びましたが、自らもパーパスを重視するザッカーバーグ氏はスピーチの中でこう語りかけました。

「『人生のパーパスを見つけなさい』というような、よくある卒業式のスピーチをしたいわけではありません。僕たちはミレニアル世代だから、そんなことは本能的にやっているはずです。自分の人生の目標を見つけるだけでは不十分で、僕たちの世代にとって大切な課題は、『誰もが人生の中で、自らの存在意義を持てる世界』を創り出すことなのです」――「パーパス」とは、生きがいや働きがいの同義語といえるかのかもしれません。

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