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【ヨミ】ヨウインケイカク 要員計画

効果的・効率的な事業運営のためにどういう人材をどれくらい確保する必要があるのか、質と量の両面から事前に査定し、採用数などを設定することを要員計画、あるいは人員計画といいます。企業がHRM施策に取り組む原点であり、人的経営基盤を確立させるために長・中・短期の経営計画と連動して策定されるべきものです。
(2010/2/1掲載)
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要員計画のケーススタディ

ミクロとマクロ――計画策定は二つの視点から
育成や処遇など人事諸施策と連携して対応を

企業経営を取り巻く環境、とりわけ雇用情勢の変化は近年、激しさを増す一方ですが、それだけに要員計画をどう立案し、実施するかが人事の重要テーマになっています。

要員計画の手法には、ミクロ的アプローチとマクロ的アプローチの二種類があります。ミクロ的アプローチは「積み上げ方式」とも呼ばれ、業務量に応じて必要な人員を部門、職種、階層別に現場が要請し、それを積み上げる方法です。一方、マクロ的アプローチにおいては、目標売上高や労働生産性などの指標にもとづいて適性人件費を算出し、その範囲内で雇用可能な人員の大枠を決定します。

一般的に、現場の要請を受け入れて積み上げるミクロ的アプローチだけでは人員が多くなりすぎ、人件費負担を抑制することが難しい場合が多いのですが、かといって財務面を重視し、経営視点のマクロ方式だけで要員計画を立てようとすると、現場から「業務遂行に支障をきたす」などの不満が生じかねません。状況に応じて、マクロ的アプローチとミクロ的アプローチの調整を図りつつ、要員管理を進める必要があります。好況時にはまずミクロ方式に軸足を置いて各現場に要員を配分し、その上でマクロ的にも問題がないかチェックするというスタンスが効果的。逆に経営環境が厳しいときはマクロ方式に比重を移して、要員配置の大枠を設定し、その枠内で各現場の業務量に応じた人員が賄えるか、ミクロ的アプローチからの判断を加えることになります。

もちろん人数だけでなく、人材の質的構成も十分に配慮しなければなりません。たとえば将来的に組織の高齢化が懸念される場合、高齢化による人件費増大にどう対応するかという問題を要員計画の主眼に置けば、採用数を抑え、総人数を絞り込む必要性が生じるのは明らかでしょう。一方、高齢化による組織の活力低下に焦点をあてるなら、逆に積極的な採用活動、新卒・中途を問わない若手の補強が検討されるべきです。

ただし、採用数を増やしたり、絞ったりするだけで要員計画が適性に機能するわけではありません。採用した人材をどう育て、現有の戦力をどう活かすか――必要に応じて社内の人材活用、従業員の定着活動や能力開発、業務の効率化といった課題を並行して検討しながら、採用方針や採用計画を立案していくアプローチが求められています。

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