スポットワーク
スポットワークとは?
「スポットワーク」とは、単発・数時間単位という限られた時間で働く労働形態のことで、「スキマバイト」とも呼ばれます。スマートフォンやオンラインプラットホームの発展により、かつての日雇い派遣や短期バイトが姿を変え、スポットワークという働き方が生まれました。企業と働き手の都合に合わせ、オンライン上で簡単にマッチングできる点が特長。副業解禁や人手不足を理由に、柔軟な働き方をしたい労働者側と、必要な人員を確保したい企業側、双方のニーズを満たすサービスです。
スキマ時間が生む新時代の働き方
スポットワークは人手不足の救世主となるか?
スマホさえあれば、当日のバイトがその日に決まる。そう聞くと革新的に感じるかもしれませんが、スポットワークは日雇い派遣や短期バイトとして昔から存在してきた概念の延長でもあります。大きく変わったのは、スピードとアクセスのしやすさ。かつては求人サイトや派遣会社で複数回に渡る手続きが必要でしたが、いまはオンラインプラットホームを通じて簡単に登録できます。
利用者にも特徴があり、学生や主婦、シニアといったパート・アルバイト層だけでなく、フルタイム勤務の会社員が副業として利用することもあります。副業解禁やギグワークの浸透といった世の中の動きが影響しているのです。
企業側に「スポットワーカー」はどう映っているのでしょうか。単発の労働者を迎え入れるたびに教育コストはかかりますが、経済の先行きが不透明ななかで人件費を固定化したくない企業にとって、魅力的な選択肢といえます。ネット通販のセールで一時的に需要が爆発する物流現場や、急にアルバイトが欠勤した飲食店など、突発的なニーズに対して人材を補塡(ほてん)できるメリットは大きいでしょう。
とはいえ、課題も多く残されています。例えば、労働条件の不透明さや社会保険未加入といった課題。単発・短期間ゆえに、雇用契約や社会保険の取り決めが曖昧になるケースは少なくありません。また、企業が労働者のスキルや適性を把握しづらいため、パフォーマンスが上がらなかったり、ミスマッチが発生したりすることもあります。実際に働いた後で、労働者から「聞いていた内容より激務だった」「時給が相場より低かった」といった不満の声が聞かれることもあります。
スポットワークの運営企業は外部企業と連携したり、評判の可視化ができる機能を追加したりと、労働者と企業双方にとって健全な体験となるための改善を進めています。課題はあるものの、テクノロジーの進歩による利便性の高さと、多様な働き方を歓迎する潮流により、スポットワークの追い風状態は今後も続くことが予想されます。

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