【ヨミ】シーアールエスチョウタツ

CSR調達

CSR調達とは?

日本では「企業の社会的責任」と訳されているCSR(Corporative Social Responsibility)の取り組みを、調達先の企業にも求めることを言います。

掲載日:2006/01/30 更新日:2020/06/10

CSRへの取り組みを調達先にも拡大
企業評価の尺度として重視されるように

CSRは企業が社会の構成員として、法令遵守はもちろん人権や環境にも配慮し、消費者や従業員、地域社会などのステークホルダーに対して責任を果たすという考え方です。欧米を中心に1990年代から関心が高まり、日本でも社会からの信頼を得て、事業を継続的に発展させるためにはCSRの視点が必要不可欠と考える企業が増えてきました。

さらに最近ではCSRを求める基準を調達先にまで拡大する動きが顕在化しています。大手電機メーカーのソニーは、マイクロソフト、米IBM、米デル、受託製造大手のソレクトンなど米国のグローバル企業10社とCSR調達の項目を共有化。素材、部品メーカーなど調達先の約4000社に通知しました。具体的には「児童労働の禁止」「化学物質などの適切な管理」「製品含有物質の規制の遵守」「内部通報の秘密を守る体制の整備」など38の項目を掲げています。

ソニーはこれらの項目に対応した調達先から優先的に素材や部品を購入するなど方針を打ち出し、項目に沿って実際に企業が行動しているかを調べる作業に入りました。国内では同じ電機大手の東芝も人権・環境・労働への配慮を重視する国内企業との優先的な取引などを定めた「東芝グループ調達方針」を制定。国内外の取引先に対して、方針を説明する文書を送付して協力を呼びかけています。

日本の産業界では環境への取り組みによって調達先を選別する「グリーン調達」が広く定着していますが、より概念が広いCSR調達は企業にとって負担がさらに重くなります。しかし株式市場や格付機関などが企業評価の尺度としてCSRを重視し始めたのに加え、環境問題が発生した場合、NGOなどの不買運動に巻き込まれるなどのリスクも高まり、企業にとってCSRの強化は焦眉の急となっています。

企画・編集:『日本の人事部』編集部

人事辞典「HRペディア」

用語の基本的な意味、具体的な業務に関する解説や事例などが豊富に掲載されています。掲載用語数は1,400以上、毎月新しい用語を掲載。基礎知識の習得に、課題解決のヒントに、すべてのビジネスパーソンをサポートする人事辞典です。

会員登録をすると、
最新の記事をまとめたメルマガを毎週お届けします!

この記事ジャンル 組織開発手法
この記事を既読にする この記事をおススメ

「組織開発手法」に関する記事

「組織開発手法」に関する人事のQ&A

組織風土醸成の目的で実施する外部テスト結果の利用目的通知要否

基本的な質問で恐縮です。
当社の一部の部署にて、組織風土の活性化を目的とし、外部業者が実施するテスト(TOEICのようなもの)を受検予定です。
受検は当該部署の組織長の号令で実施するもので、特段の理由...

HRビギナーさん
東京都/ 鉄鋼・金属製品・非鉄金属(従業員数 5001~10000人)
2020/12/14 16:31 ID:QA-0099134 育成・研修 解決済み回答数 2 件

社内アンケートの実施方法について

早速ですが、ご相談させていただきます。

従業員コンプライアンスアンケートを毎年実施しております。
会社PCが貸与されている従業員(営業・管理部門)はWEB方式、
会社PCが貸与されていない従業員(生...

くうたろうさん
東京都/ フードサービス(従業員数 1001~3000人)
2020/10/05 14:11 ID:QA-0097248 労務・法務・安全衛生 回答終了回答数 2 件

グループ会社間での人材交流について

掲題の件、ご相談させて頂きたいです。

グループ会社(弊社含め4社)間での人材交流を今後
取り組んでいきたいと思っております。

【目的】
・繁閑期が各社で異なる為、交流する事で
 一人当たりの仕事量...

NNNゆーさん
愛知県/ 輸送機器・自動車(従業員数 501~1000人)
2023/02/20 17:15 ID:QA-0124005 労務・法務・安全衛生 回答終了回答数 3 件

「組織開発手法」に関する書式・テンプレート