連合
連合とは?
連合とは、1989年に結成された日本最大の労働組合の全国中央組織(ナショナルセンター)である「日本労働組合総連合会」の略称です。英語では、「Japanese Trade Union Confederation」と表記されます。47の地方連合会や、48の産業別組織などで構成され、組合員数は約700万人です。2021年10月の定期大会において、芳野友子氏が女性初の会長に就任しました。
誰一人取り残されることのない社会へ
連合が目指す「安心社会」への道すじは
連合は、「総評(日本労働組合総評議会)」「同盟(全日本労働総同盟)」「新産別(全国産業別労働組合連合)」「中立労連(中立労働組合連絡会議)」の労働4団体が、労働界の再編を目指して1989年11月に統一、結成されました。
日本の労働組合は、主にナショナルセンター、産業別組合、企業別組合という三層構造になっています。ナショナルセンターは、個別の産業や地域では解決が難しい課題に取り組む、全国中央組織です。産業別組織では、同じ産業に属する企業別組合が加盟し、産業全体の労働条件や産業政策の課題に取り組んでいます。企業別組合では、職場内の労使交渉・協議を通じて、労働条件の改善、企業の行動チェック、組合員へのサービス活動を行っています。
連合が掲げているビジョンは、「働くことを軸とする安心社会」。誰もが公正な労働条件のもとで多様な働き方を通じて社会に参加できること、そして、自己実現に挑戦できる土壌があり、持続可能性と包摂を基底に置いた多様性のある社会を目指しています。また、その実現に向けて、五つの「安心の橋」を示しています。
1. 学ぶことと働くことをつなぐ(子どもたちの学ぶ機会の保障、教育の無償化、生涯学習など)
2. くらしと働くことをつなぐ(公平・公正なワークルールの確立、多様な働き方の構築、子育てや介護を社会で支える仕組みなど)
3. 働くかたちを変える(雇用拡大と完全雇用の実現、ディーセント・ワークの実現、男女格差・賃金格差の是正など)
4. 離職から就労へつなぐ(職業訓練と能力評価、雇用のマッチング機能の戦略構築、全労働者への雇用保険と社会保険の適用など)
5. 健康・長寿社会をつくる(希望すれば生涯働き続けられる社会の構築、医療・介護保険など)
2021年10月に新たに示された「2022~2023年度運動方針」では、コロナ禍により浮き彫りになった課題に向き合い、「すべての働く仲間をまもり、つなぐための集団的労使関係の追求と、社会に広がりのある運動の推進」「安心社会とディーセント・ワークをまもり、創り出す運動の推進」「ジェンダー平等をはじめとして、一人ひとりが尊重された『真の多様性』が根付く職場・社会の実現」などを掲げています。
・参考
連合
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