豊富な事例とノウハウによって
障がい者雇用の成功を総合的かつ本質的にサポート
パーソルチャレンジ株式会社
コーポレート本部 経営企画部 ゼネラルマネジャー
大濱 徹さん
障がい者雇用は、労働政策によって唯一義務化された領域で、長らく「法定雇用率さえ守っていればよい」という考え方が一般的でした。その結果、障がい者定着率は一般雇用者と比べて低く、事業に貢献する戦力として活用するという発想はなかなか広まりませんでした。こうした障がい者雇用の分野について我が国でトップクラスの知見とノウハウを持ち、採用から安定的なマネジメントの実現までをトータルに支援しているのがパーソルチャレンジ株式会社です。障がい者雇用の現状と課題、同社が提供しているサービスの特長やそのメリットなどについて、同社経営企画部ゼネラルマネジャーの大濱 徹さんにうかがいました。
求められる急速な「量的拡大」「質的変化」への対応
障がい者雇用の現状と課題についてお教えください。
従業員数に応じて雇用すべき障がい者の人数を定めた「法定雇用率」を達成している企業の割合は、全体の約半分です。未達成企業のなかでも中堅・中小企業の多くは、採用そのものがうまくいかない、そもそも障がい者雇用を進めるための人やコスト、知見が限られている、といった課題を抱
えています。
さらに近年は、大きな二つの変化が起こりつつあります。一つ目は「量的拡大」です。法定雇用率の引き上げにより、現在、全国の民間企業で雇用されている障がい者は約40万人ですが、数年以内に50万~55万人にすることが求められます。決して大きくない障がい者の労働市場で10万~15万人
の純増を実現するのは、簡単なことではありません。
二つ目は「質的変化」です。身体障がい者、知的障がい者はある程度雇用が進んでいますが、2018年4月から精神障がい者が法定雇用率の算定基準の対象に加わったことから、今後は精神障がい者が雇用対象のメインになります。また、これまで企業が求める職務能力に満たなかった人も対象にしていかなくてはなりません。これまで就業経験がなかった人、障がいの特性上働けなかった人などの採用も考える必要があるのです。さらに、テレワークなどの発達によって、会社所在地から離れた地方における障がい者雇用の拡大も現実的になります。
既に法定雇用率を満たしている企業にとっても、新たな課題が生まれているということですね。
その通りです。今後、新たな雇用の中心になっていく精神障がい者には、職業上のパフォーマンスが不安定になりやすいという特性があります。例えば、うつ病の人は日によって、あるいは季節や年齢などによって、体調に波があります。発達障がいの人は、仕事内容や環境によって、パフォーマン
スが良いときと悪いときがあります。日本の組織は「人の能力は一定である」という前提で制度設計・管理されているので、精神・発達障がい者にうまく対応できないケースがあるのです。
「人材」「職務」「マネジメント」を可視化する独自メソッド
障がい者雇用支援の専門企業としてどのようなサービスを提供されているのでしょうか。
大きく分けると、三つの事業があります。障がい者専門の「有料職業紹介(人材紹介)」事業では、国内最大級の登録者数を持つ障がい者転職支援サービスdodaチャレンジ」を運営しています。「コンサルティングサービス」は、障がい者採用に初めて取り組む、雇用のための組織構築や制度がない、採用活動をサポートしてほしい、社内理解や定着のための研修をしてほしい、といった個々の企業ニーズに応じて、プランニングから実行まできめ細かく支援し、伴走していきます。また、障がいのある人の一般企業への就職を目指して職業トレーニングなどを行う「就労移行支援」事業も展開しています。
サービスの特長やメリットを教えていただけますか。
当社はあらゆるサービスで、総合的かつ本質的な支援を意識しています。「何人採用しますか」「いつから面接しますか」といった切り口ではなく、「どんな雇用方針ですか」「どんな業務がありますか」といった根本的なところからご相談をお受けしています。障がい者雇用の成功は、法定雇用率を満たすことではありません。障がい者が安定して働き続け、それぞれの能力を生かして活躍することだと考えているからです。
パーソルグループ全体では1,000人以上、当社だけでも約300人の障がい者が一緒に働いています。これだけの規模で障がい者を雇用しているグループは、日本全体でも数えるほどでしょう。自社の経験から得た知見やノウハウこそが最大の強みと言えます。
それを生かしたのが、コンサルティングサービスで提供している「三つのアセスメント」です。「人材」「職務」「マネジメント」を可視化し、障がい者の特性に応じたマッチングを進めるメソッドです。障がい者の多くは、できることとできないことがはっきりしています。それぞれの障がい、個人ごとに異なる特性を見極め、複数の工程に分解した仕事一ひとつを、得意な人に振り分けていくやり方が有効です。これを的確にできる会社はほとんどありません。また、パォー
マンスに波のある障がい者を管理する上司を対象にした意識変革の研修や、現場で働きながら行う育成も当社の得意とする分野です。
人材紹介にもこのノウハウを活用し、採用後の高い定着率を実現しています。ハローワークなどを経由して障がい者を採用した場合、1年以内の離職率は約44%といわれますが、当社が紹介した人材は10%以下です。
今後の展望をお教えください。
企業が障がい者雇用を検討するとき、最初に思い浮かべられるような存在になることです。そのためにも障がい者が戦力になる仕事の進め方、マネジメント層の意識変革といった支援に力を入れていきます。また、現在は大手企業や官公庁が主な顧客ですが、中小規模の企業も利用できるソリューションサービスも用意しています。
●対象企業規模:すべての企業規模 ●対応エリア:関東、東海、関西、東北エリア ●導入実績:389社(2018年4月~1月末まで)
導入企業 | 大手コンサルティング会社様 従業員1,500名以上・ ハローワークの指導 |
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課題 |
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導入時の提案 |
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成果 | 目標の採用人数を達成しました。指導者の適切な管理により職場定着も順調に進み、将来は各事業部配属を目指して進めています |
東京都港区芝5-33-1 森永プラザビル本館19F
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