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第137回 退職者に対する賞与の支給

退職者に対して賞与を支払う際に、社会保険料や所得税の計算を誤っているケースがあります。万が一、誤って多く支給してしまった場合、すでに退職をしてしまっている方に返金を求めることになりますが、このことで退職者とトラブルになることもあるようです。

今回は、退職者に対する賞与の計算で注意すべき点をみていきます。

 

雇用保険、健康保険、厚生年金保険の賞与の定義について

雇用保険法においては、賃金、給料、手当、賞与、その他名称のいかんを問わず、労働の対償として事業主が労働者に支払うすべてのものが雇用保険料の対象になります。

そのため、賞与からも雇用保険料を控除しなければなりません。

 

健康保険法と厚生年金保険法における賞与は、賃金、給料、俸給、手当、賞与、その他いかなる名称であるかを問わず、被保険者が労働の対償として受けるもののうち年3回以下の支給のものをいいます。

賞与にかかる保険料は、実際に支払われた賞与額から1,000円未満を切り捨てた額を「標準賞与額」とし、その「標準賞与額」に健康保険、介護保険、厚生年金保険それぞれの保険料率を乗じた金額です。原則として、保険料は事業主と被保険者が折半で負担します。

標準賞与額の上限は、健康保険と介護保険では年度の累計額573万円(年度は毎年4月1日から翌年3月31日まで)、厚生年金保険は1ヶ月あたり150万円とされています。ただし、同月内に2回以上の賞与が支給されるときは、合算した額に対して上限額が適用されます。

 

退職者の賞与から控除する社会保険料

1.雇用保険料

雇用保険料については、退職後に支給する賞与であっても控除する必要があります。

 

2.健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料

健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料は、社員が賞与の支給を受けた月の末日まで在籍していた場合にのみ控除することになります。

 

(例)賞与支払日が8月10日だった場合

・8月15日退職 在職中の支給であっても保険料は控除しない。
・8月31日退職 保険料を控除する。

 

ただし、退職日までに賞与が支払われた場合は、保険料の徴収の有無にかかわらず、賞与支払届の提出は必要です。保険料を控除していなくても、忘れずに届け出るようにしましょう。

 

所得税法上の賞与の定義について

賞与とは、定期の給与とは別に支払われる給与等で、賞与、ボーナス、夏期手当、年末手当、期末手当等の名目で支給されるものその他これらに類するものをいいます。なお、給与等が賞与の性質を有するかどうか明らかでない場合、次のようなものは賞与に該当するものとされます。

(1) 純益を基準として支給されるもの

(2) あらかじめ支給額、または支給基準の定めのないもの

(3) あらかじめ支給期の定めのないもの。ただし、雇用契約そのものが臨時である場合のものを除きます。

(4) 法人税法第34条第1項第2号(事前確定届出給与)に規定する給与(他に定期の給与を受けていない者に対して継続して毎年所定の時期に定額を支給する旨の定めに基づき支給されるものを除きます。)

(5) 法人税法第34条第1項第3号に規定する業績連動給与

 

賞与における所得税の計算について

賞与を支給した場合の所得税の計算方法は、次の手順で行っていきます。

1) 健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料・雇用保険料を計算し、その合計額を賞与から控除する。

2) 控除後の金額に所得税率をかけて税額を算出する。

 

所得税率については「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」を使用します。

給与計算同様に、賞与の計算の場合も「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している場合は「甲欄」、提出していない場合は「乙欄」を使用します。

 

賞与の所得税率は、「税務上の扶養親族等の数」と「前月の給与額から社会保険料などを控除した金額」で決定されます。

そのため、賞与の額面が同じであっても、前の月の給与や扶養親族等の数が違えば、賞与から控除される所得税額が異なってくることもあります。

 

たとえば、月々の給与が30万円と60万円の人(扶養親族等の数は同じ)に同額の50万円の賞与が支給されたとします。

この2人の賞与から控除される源泉所得税額は、前月の給与が60万円だった人の方が税率が高くなるので、手取り額は前月の給与が少なかった(30万円だった)人の方が多くなります。

 

退職者に賞与を支給した場合の所得税の取り扱い

退職者であっても、原則として、賞与の所得税率は、前月の給与額から社会保険料などを控除した金額で決定されます。

 

ただし、すでに退職をしていると、前月の給与が支払われていないケースもあります。その場合は、以下の手順で所得税率を計算します。

なお、賞与の計算期間が6ヶ月を超える場合には、計算式の「12」を使って計算します。

1) (賞与から社会保険料等を差し引いた金額)÷6(または「12」)

2) 1)の金額を「月額表」に当てはめて税額を求める。

3) 2)の税額×6(または「12」) を賞与から所得税として控除する。

 

 

 

退職者に対して賞与を支払う場合、社会保険や所得税の計算が通常の方法と異なる場合があります。

退職者等に対して賞与を支払う場合は、確認をしながら丁寧に業務を進めていくようにしましょう。

このコラムを書いたプロフェッショナル

川島孝一

川島孝一
人事給与アウトソーシングS-PAYCIAL担当顧問

(有)アチーブコンサルティング代表取締役、(有)人事・労務チーフコンサル タント、社会保険労務士、中小企業福祉事業団幹事、日本経営システム学会会員。

(有)アチーブコンサルティング代表取締役、(有)人事・労務チーフコンサル タント、社会保険労務士、中小企業福祉事業団幹事、日本経営システム学会会員。

得意分野 法改正対策・助成金、労務・賃金、福利厚生、人事考課・目標管理
対応エリア 関東(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県)
所在地 港区
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