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なぜ社員に主体性が生まれないのか

多くの人は、主体性を失っているように見えます。 けれど、実際は失ったのではなく、会社の常識に慣れすぎて、自分の感覚を置き去りにしているだけなのかもしれません。

誰もが本来、自分の意志で動く力を持っています。 けれど、長く同じ環境にいるうちに、 「どうすれば評価されるか」「上司ならどう考えるか」といった自分以外の基準で判断することが当たり前になっていく。 そうしているうちに、「自分はどう感じるか」「自分ならどうしたいか」という感覚が少しずつ遠のいていくのです。

そう、主体性が生まれないのは、意欲が足りないからではありません。
自分の感覚を取り戻すきっかけがなくなっているからです。

主体性が生まれる瞬間

主体性が生まれるのは、やる気が湧いたときではありません。 これまで「これが正しい」と信じてきた世界の見え方が、 ほんの一瞬ゆらいだときです。

まったく違う考え方や働き方に出会い、「自分の見ていた現実は一部にすぎなかった」と気づく。 その瞬間、世界と自分を隔てていた壁がふっと途切れる。

そこから、ようやく自分の判断が生まれます。「自分ならどうするか」「これは本当に自分が望むことなのか」。 そうやって考えを自分の中で噛み砕いていくうちに、少しずつ"自分の軸"が輪郭を持ちはじめる。

主体性とは、意欲ではなく、世界の見え方が変わり、自分の感覚が戻ってくる瞬間に生まれるものです。

なぜ社内では起こりにくいのか

こうした"見え方の更新"は、同じ空気を吸い続けている職場の中ではなかなか起こりません。社内では無意識の前提が共有されすぎていて、 新しい視点や異なる価値観に触れる機会が少ないからです。

人が動き出すきっかけは、 外からの刺激や号令ではなく、自分の中の小さな「違和感」です。 その違和感が、「他にも選択肢がある」「自分にもできるかもしれない」という感覚に変わったとき、主体性のスイッチが入ります。

主体性が生まれる流れ

主体性は"教えられて"生まれるものではありません。 それは、これまでの現実がすべてではないと気づいた瞬間から、少しずつ自分の中に立ち上がってくるものです。

  • 同化 ― 周囲の基準に慣れ、自分の感覚が薄れる
  • 気づき ― 違う世界や価値観に出会い、視点が揺らぐ
  • 実感 ― 「これもありなんだ」「自分にもできるかもしれない」と感じる
  • 判断 ― 自分の中で噛み砕き、「自分ならどうするか」を考える
  • 行動 ― 自分の基準で動き出す

この流れは、心理学でいう自己決定理論(Self-Determination Theory)の考え方にも通じます。 人は、自律性・有能感・関係性という3つの要素が満たされたとき、自然と「自分で決めて動きたい」というエネルギーが湧く。 だからこそ、主体性を"育てる"のではなく、 自分で決められる実感を取り戻す環境をどう作るかが鍵になります。

人事の役割とは

人事がすべきことは、「社員に火をつける」ことではありません。 社員が自分の感覚を取り戻せるような出会いの場や経験の場を設計することです。 異なる職場、異なる価値観、異なる生き方に触れる体験を通じて、 これまでの常識が揺らいだとき、「自分にもできるかもしれない」「やってみたい」「これは大切だ」といった自分なりの感覚が立ち上がってくる。その瞬間、眠っていた主体性は静かに動き出します。

主体性とは、意欲ではなく、 世界の見え方が変わり、自分の感覚が戻ることで生まれる。 そしてそれは、人が他の世界と出会うときに起こるのです。

このコラムを書いたプロフェッショナル

田中 翼

田中 翼
株式会社仕事旅行社 代表取締役

2011年より、越境学習の専門家として累計3万名を支援。2つのHRアワード受賞。1日完結・約100種から選べるプログラムで、イノベーション・主体性・連携力の組織課題を同時解決。満足度4.6、モチベーション向上94%を実現。

2011年より、越境学習の専門家として累計3万名を支援。2つのHRアワード受賞。1日完結・約100種から選べるプログラムで、イノベーション・主体性・連携力の組織課題を同時解決。満足度4.6、モチベーション向上94%を実現。

得意分野 モチベーション・組織活性化、福利厚生、キャリア開発、リーダーシップ
対応エリア 全国
所在地 港区
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