「社員が本当に変わる教育」とは:重層的・多元的学習

昨今、多くの企業から「本当に社員の行動が変わる研修をして欲しい」という依頼を受けるようになりました。正直言って、一回や二回の研修で本当に人の行動が変化して組織に貢献できる・・・というのはかなりハードルが高いと思っています。皆さんのお会社のニーズはいかがでしょうか?

 

そもそもの「教育」の位置付け:

確かに、企業の人材育成に於いて「行動を変える」ということはとても大切だと思います。しかし、その行動は何をどう達成させるために変える必要があるのか、それがどのように業績に繋がるのか、また、個人にどのようなインパクトを与え、どう成長に繋がるのか・・・等の多くの要素の中で教育の内容(研修ニーズ)が決まっていきます。ですから、

●現状分析ができている

●在りたい姿が明確になっている。

●在るべき組織の人材像が明確である。

●業績ニーズ、行動ニーズ、教育ニーズ、研修ニーズが明確である。

というような条件が揃って、教育の中身の検討が始まります。

 

重層的な学習:

教育と成果・効果は切り離すことはできません。最近では、一回きりの研修をするのではなく、研修と少人数でのファシリテーション、個別のコーチング等を組み合わせて、ある一定期間をかけて成果を出す重層的な仕組みを導入することが多くなりました。もちろん、それなりにコストはかかるかもしれませんが、成果の薄い研修にコストと時間をかけることは最終的には大きな損失に繋がりますし、社員が教育の重要性を認識してくれなくなる可能性が高くなります。ですから、企業の担当者とコンサルタントは、

●何を達成したいかのコンセンサス

●成果に結びつける仕組みの共創的構築

●成果の内容に対するコミットメント

●プログラムに対する情熱の共有

が必要となります。

 

マルチプルインテリジェンスで腑に落とす:

教育内容は、受講生が本当に納得できる、共感できるものでなければなりません。どのようなコンテンツであっても、単に頭(知性や理性)で理解するだけでは意味がありません。心で感じ、身体を動かして行動でき、腑に落とす必要があります。コンテンツ作りと講師・ファシリテーター・コーチ・メンターの力量が問われるところです。ですから、教育の実践部分を担当する者は、

●知的プロセスを理解している。

●共感をつくることができる。

●理解と行動を結びつけることができる。

●活力を引き出すことができる。

そう言った力を持っている必要があります。

 

私は常に、現場、教育担当者、コンサルタント、教育実践者・・・が上記の内容を共有し、プログラムを共創していくことが大切であると思っています。

 

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人(個人と組織)の元気と本気を創るメンター/コンサルタント

企業の人材育成と学校教育の両分野で価値のブレイクスルーを通してモチベーションを高める独自の手法を用い、研修、講演活動などを行っている。 コンサルティング分野では、メンター制度導入、ミッションマネジメント、などを行っている。

大野雅之(オオノマサユキ) 株式会社統合共育研究所 代表取締役 メビウス人財育成グラジュエートスクール 学長

大野雅之
対応エリア 全国
所在地 横浜市青葉区

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