「楽しいだけの演習」にしないために
研修の中で「実践させる」「気づきを与える」などを目的とした演習やワークを取り入れるケースが
増えています。内容にもよりますが、受講者から高い満足度を得られやすいという傾向にあります。
しかし、その「満足度が高い」と「効果的な研修」は同じなのでしょうか。
私自身が行う研修にも様々な演習を取り入れています。しかし、「楽しかった」で終わらないよう、
しっかりと「振り返り」と「解説」を行うことを心掛けています。
とくに、この演習が「どのような目的で行われたのか」「どのような点に気づくべきなのか」
「実際の仕事でどのように活かすのか」ということをしっかりと伝えます。
あたり前、と思われるかもしれませんが、意外に演習の「やりっぱなし」となっているケースを
よく目にします。「それで、何が言いたいの?」とツッコミたくなる時もしばしばです。
ある研修会社では「高いアンケート評価を得る」ために、演習を行うことだけを強要し、
その振り返りや解説に関しては軽視するところもあります。
(本当はその会社の名前を出したいところですが・・・)
一方、受講者の満足度だけで「その研修が高い評価を得ている」と判断している人事側も
問題です。そのような評価だけであったら、研修会社や講師は楽です。
楽しい研修をすれば良いのですから。
演習やワークを行うこと自体は否定しません。
しかし、「楽しい」という評価を得るためだけでそれらを行うのは、効果的な研修に
つながりません。その演習にどのような意味や効果があるのか。実践にどのように
結びつくのか。その気づきが役に立つのか。など、人事側もしっかりと判断すること
が求められるのです。
また、演習を取りいれるためのポイントとして、一般的なケースを用いてディスカッションする
といった内容も多いのですが、演習終了後に「自社に置き換えたら、どうなるのか」という視点で
話合わせたり解説することを提案します。
(他社のケースのみだと「自社では無理だよ」のように他人事の視点で終わってしまう可能性が
あるので注意が必要です)
- 経営戦略・経営管理
- モチベーション・組織活性化
- 人事考課・目標管理
- キャリア開発
- チームビルディング
「研修設計のノウハウを広めています」
効果的な研修や人材育成を行なうためのワークショップ開催や資料提供、ファシリテーター派遣を行っています
今までに設計した研修は2000件以上。その満足度は90%以上いただいております。
真剣に人材育成に取り組んでいる企業・自治体や担当者様のパートナーとして
全力で支援し、人材育成で組織を元気にしたいと考えています。
飯島 宗裕(イイジマ ムネヒロ) 一般社団法人日本研修コーディネーター協会 代表理事/人材育成コンサルタント・日本酒コンサルタント
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