若手社員の育成に効果的な上司や職場の関わり方とは
「同期の中でも優秀だと期待の若手社員が退職してしまった」
このとき、人事や上司の立場の皆さんは何が原因だと考えるでしょうか?
A. やっぱり今の若手はストレス耐性が低いんだ。
B. 上司(職場)の育て方に問題があったに違いない。
かつては早期離職というとAのように若手社員個人の問題と考えがちでしたが、
昨今は若手の人材確保のニーズが高まり、Bの上司(職場)の育て方への課題認識が強まっています。
例えば「大きな仕事を任せてハラスメントと言われては困る」と上司(職場)が慎重になりすぎた結果、
若手社員がエネルギーを持て余して「成長が実感できない」と早期離職を決断するケースが増えていると聞きます。
また、会社から見て“成長に不安がある社員”を優先的に育成力が高い上司の元に配置し、
一見“自律的に成長できそうな社員”は、放任主義の上司(職場)の元でもやっていけるだろうと
対応が疎かになっているケースも散見されます。
後者の若手社員は、業務レベルが高すぎたり低すぎたりしても気づかれないまま放置されて成長スピードが鈍化するばかりか、
職場への不満や将来への不安を募らせ、やはり早期離職や休職が起こりやすくなります。
いずれのケースにおいても、このような育成方針が続くと、
会社全体で育成にかけた時間やコストに対して、若手社員の業務レベルが上がっていかない結果を招くでしょう。
そうならないためには、成長的マインドセット※を持った若手社員に対して適切に関われるよう、
育成スキルの高い上司(職場)を増やしていく必要があります。
(※成長的マインドセット=チャレンジングな課題を「成長の機会」と好意的に受け取り、
努力をして乗り越えようとする考え方。
詳細は2024年3月の弊社メルマガVol.134をご参照ください。)
では、若手社員の効果的な育成には、どのような上司(職場)の関わりが求められるでしょうか。
まず土台となるのが、チャレンジを歓迎する職場環境です。
せっかく若手社員が成長的マインドセットを持っていても、失敗が許されない職場風土や非協力的な雰囲気のチームでは、
若手社員は挑戦に及び腰になってしまいます。
上司自身が成長的マインドセットを持ち、若手社員のチャレンジを前向きに歓迎することで、
若手社員は安心して課題に挑戦することができ、またさらなる挑戦意欲の促進につながるでしょう。
その上で「一人一人に合った」チャレンジをさせることも重要です。
現在20代の社員は”個性を尊重しよう”と育てられてきた世代です。
そのため、個々の能力・スキルを見極め、その人に合った課題設定を行なう方が、
本人の意欲や責任感を引き出しやすく、学習効果も得られやすくなります。
また、最近の若手社員の傾向として自己成長への関心が高いと言われていますが、その人の捉える成長の意味合いは様々です。
一人一人が何に価値を置いているのか、本人の目指したい姿を確認し、
納得感を持って取り組める目標を設定していくことが大切です。
ただ、具体的な業務に落とし込むとなると、課題の内容やレベル設定に悩む上司(職場)も多いことと思います。
勉強会では、育成上効果的な課題設定のポイントについてご紹介しますので、ご興味のある方はご参加ください。
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公認心理師/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント
【専門領域】産業精神保健、復職支援、ストレスマネジメント
人材派遣会社にて派遣スタッフの教育・コーディネート、支店の管理運営、採用など幅広く担当。その後、EAP会社にて新規顧客開拓、既存顧客へのサポートに従事。現職では、従業員へのカウンセリングや研修講師、企業メンタルヘルス体制構築に携わる。
棚岡 晴香(タナオカ ハルカ) コラボレーター
対応エリア | 東海(愛知県) |
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所在地 | 渋谷区 |
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