「平成26年度ものづくり基盤技術の振興施策」(ものづくり白書)を
本日閣議決定(厚生労働省)
良質な雇用を支えるものづくり人材の確保と育成に向けた課題と今後の方向性
政府は6月9日、「平成26年度ものづくり基盤技術の振興施策」(「ものづくり白書」)を閣議決定し、国会に報告しました。
「ものづくり白書」は、「ものづくり基盤技術振興基本法」第8条に基づき国会に毎年報告する年次報告書で、政府がものづくり基盤技術の振興に関して講じた施策を取りまとめたものです。この白書は、経済産業省、厚生労働省、文部科学省が連携して作成しており、平成13年(2001年)の白書から、今回で15回目となります。
2部構成の「ものづくり白書」の第1部 は、「第1章 我が国ものづくり産業が直面する課題と展望」、「第2章 良質な雇用を支えるものづくり人材の確保と育成」、「第3章 ものづ くりの基盤を支える教育・研究開発」の3章立てとなっています。厚生労働省が担当の第2章では、企業への調査結果から判明した、良質な雇用の場であるもの づくり産業における「ものづくり人材」の確保と育成についての課題や今後の方向性を 示しています。なお、 第2部では、「平成26年度においてものづくり基盤技術の振興に関して講じた施策」について紹介しています。
【第1部「第2章 良質な雇用を支えるものづくり人材の確保と育成」のポイント】
(1)ものづくり産業におけるものづくり人材の果たしてきた役割
・企業の製品/サービスを生産・提供するに当たり、重要な役割を果たしたものづくり人材がいると答えた企業は89.7%(うち、技能者が49.3%、技術者が23.3%)【P222、図212-2】。
・自社の強みをみると「高度な熟練技能を持っている」(33.8%)を挙げる企業が最も多い【P223、図212-3】。
(2)ものづくり産業における人材確保・育成の現状と課題
・ものづくり人材の定着を促すための取組としては、「賃金水準の向上」(49.1%)、「能力を処遇に反映」(44.5%)などとなっており、処遇の改善などさまざまな取組を行っている【P227、図213-2】。
・ものづくり人材の育成・能力開発を目的とした取組をみると、「日常業務の中で上司や先輩が指導する」(88.1%)、「仕事の内容を吟味して、やさしい仕事から難しい仕事へと経験させる」(52.8%)、「主要な担当業務のほかに、関連する業務もローテーションで経験させる」(47.3%)などを行っている【P228、図213-4】。
・熟練技能伝承のため、何らかの取組を行っている企業は78.4%【P230、図213-8】。
・教育訓練の課題としては、「育成を行う時間がない」(43.5%)、「若年ものづくり人材を十分に確保できない」(37.3%)などとなっている【P232、図214-1】。
(3)ものづくり産業における人材確保・育成のための今後の方向性
・ものづくり人材確保に対する支援として、ものづくりの魅力発信、企業ニーズを踏まえた女性技能者を含む職業訓練などが必要である。また、企業における人材育成に対する支援として、助成金の充実、技能検定のさらなる受検の促進などを実施することが必要である。
「平成26年度ものづくり基盤技術の振興施策」(ものづくり白書)は、厚生労働省ホームページの 統計情報・白書のページ からダウンロードできるほか、全国の政府刊行物サービス・センターなどで購入できます。
【照会先】
職業能力開発局総務課基盤整備室
室 長 稲原 俊浩 (内線5960)
室長補佐 近藤 有希子 (内線5602)
(代表電話) 03(5253)1111
(直通電話) 03(3595)3377
◆ 詳しくはこちらをご覧ください。
(厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp// 6月9日発表・報道発表より転載)