第139回中小企業景況調査(2015年1-3月期)の結果を公表します(経済産業省)
~中小企業の業況は、持ち直しの動きを示しているものの、一部業種に足踏みが見られる~
「中小企業景況調査」は、独立行政法人中小企業基盤整備機構が、全国の中小企業約1 万9千社を対象に、商工会・商工会議所の経営指導員、中小企業団体中央会の調査員の協力を得て、四半期毎に実施している調査です。
この度、中小企業の業況判断、売上額及び経常利益等の平成27 年1-3 月期の実績(DI)及び平成27 年4-6 月期の見通し(DI)について、中小企業庁と同機構が共同で取りまとめた結果を公表します。
《調査結果のポイント》
中小企業の業況は、持ち直しの動きを示しているものの、一部業種に足踏みが見られる。
・ 全産業の業況判断DIは、マイナス幅が縮小した。
・ 産業別に見ると、製造業はマイナス幅が縮小し、非製造業もマイナス幅が縮小した。
(1) 2015年1-3月期の全産業の業況判断DIは、(前期▲19.4→)▲17.8(前期差1.6ポイント増)となり、マイナス幅が縮小した。
(2) 製造業の業況判断DIは、(前期▲14.4→)▲14.1(前期差0.3ポイント増)とマイナス幅が縮小した。業種別に見ると、機械器具でマイナスからプラスに転じ、パルプ・紙・紙加工品、食料品、窯業・土石製品など5業種でマイナス幅が縮小し、鉄鋼・非鉄金属が横ばいとなり、化学でプラスからマイナスに転じ、繊維工業、家具・装備品、金属製品など6業種でマイナス幅が拡大した。
(3) 非製造業の業況判断DIは、(前期▲21.0→)▲19.3(前期差1.7ポイント増)となり、マイナス幅が縮小した。産業別に見ると、卸売業、サービス業、小売業の3産業でマイナス幅が縮小し、建設業でマイナス幅が拡大した。
(4) 全産業の資金繰りDIは、(前期▲15.3→)▲14.5(前期差0.8ポイント増)、長期資金借入難易度DIは、(前期▲6.9→)▲5.8(前期差1.1ポイント増)、短期資金借入難易度DIも、(前期▲4.1→)▲2.9(前期差1.2ポイント増)と、いずれもマイナス幅が縮小した。
<トピックス①>
今期の原材料・商品仕入単価DI(「上昇」-「低下」、前年同期比)は、(前期45.3→)39.7(前期差▲5.6ポイント減)とプラス幅が縮小したものの、依然として高い水準にある。売上単価・客単価DI(同)は、(前期▲12.1→)▲12.7(前期差▲0.6ポイント減)とマイナス幅が拡大し、採算(経常利益)DI(同)も、(前期▲28.7→)▲29.0(前期差▲0.3ポイント減)とマイナス幅が拡大した。今後も円安による原材料価格等の上昇を注視する必要がある。
<トピックス②>
従業員数過不足DI(「過剰」-「不足」、今期の水準)は、昨年半ばから年末にかけて減少していた。今期については、全産業ベースで(前期▲12.5→)▲11.9(前期差0.6ポイント増)とマイナス幅が縮小したものの、依然として不足感が強い。産業別に見ると、特に建設業で▲21.7、サービス業で▲15.2と不足感が強い。
注)DIは特に断りがない場合は前期比(季節調整値)による。
担当:中小企業庁 事業環境部 企画課調査室
公表日:平成27年3月27日(金)
発表資料:
第139回中小企業景況調査(2015年1-3月期)の結果を公表します (PDF形式:527KB)
関連リンク:
中小企業景況調査
◆ 発表資料の詳細はこちらをご覧ください。
(経済産業省 http://www.meti.go.jp/ / 3月27日発表・報道発表より転載)