矢野経済研究所、人材ビジネス市場に関する調査結果 2014
矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内人材ビジネス市場の調査を実施した。
【調査要綱】
1.調査期間:2014年7月~9月
2.調査対象:オフィスワークを中心とした人材派遣事業者、ホワイトカラー職種の人材紹介事業者、再就職支援事業者、技術者派遣ビジネス事業者、営業・販売支援ビジネス事業者、求人情報サービス事業者、製造派遣・請負ビジネス事業者、医療人材サービス事業者等
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、郵送によるヒアリング、ならびに文献調査併用
<人材ビジネス市場とは>
本調査における人材ビジネス市場とは、一般労働者派遣業(人材派遣業)、人材紹介業、再就職支援業、技術者派遣ビジネス、営業・販売支援人材ビジネス、求人情報サービス、製造派遣・請負ビジネス、医療人材サービスの8分野を対象とするが、ここでは調査対象のうち、一般労働者派遣業(人材派遣業)、人材紹介業、再就職支援業の主要3分野を取り上げ、分析する。なお、「人材派遣業」の2012年度実績値までは厚生労働省の平成24年度労働者派遣事業報告書のうち、「一般労働者派遣事業」の売上高より引用している。また、「人材紹介業」については、ホワイトカラー職種の人材紹介業を対象とする。
【調査結果サマリー】
◆ 2013年度の人材派遣業市場は前年度比101.7%の3兆7,800億円と推計、増加に転じる
2013年度は好景気を背景とした人材派遣需要の高まりにより、2009年度以降続いていた市場縮小に歯止めがかかったものの、派遣スタッフ数が確保しきれていない状況で、人材派遣需要に対する供給が追い付かず、微増での推移となった。
2014年度も同様の動きが出ており、人材派遣の需要はますます活発化しているものの、スタッフ不足がより深刻さを増していることから、同市場規模は微増にとどまると予測する。
◆ 2013年度の人材紹介業市場は前年度比113.0%の1,300億円、4年連続の拡大
2013年度は景気の回復傾向に伴い、企業の人材需要が増大したことに加え、紹介手数料単価が上昇したことなどにより、人材紹介業市場規模は2010年度以降4年連続で拡大した。
2014年度の同市場も好景気が続き、高水準の人材紹介需要が続いていることから、引き続き市場拡大を予測する。
◆ 2013年度の再就職支援業市場は前年度比99.7%の310億円、微減推移
2013年度は好決算の大手企業が多かったことに加え、今後の中長期的な労働力不足に対する懸念から企業の求人意欲が高まったため、景気と逆相関関係とされる再就職支援業市場規模は縮小した。 2014年度は、前年度とほぼ同様の傾向が続いていることから、横ばいでの推移を予測する。
◆ 本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社矢野経済研究所 http://www.yano.co.jp/ /10月15日発表・同社プレスリリースより転載)