マンパワー・ジャパンが2006年4-6月期雇用予測調査
「従業員増やす」と回答の企業が全体の47%
総合人材サービスのマンパワー・ジャパン(東京都千代田区、尾野博・代表取締役会長兼社長)はこのほど、2006年第2四半期(4-6月期)における企業の雇用計画を尋ねた「マンパワー雇用予測調査」の結果を発表しました。これは、世界で最も広範囲にわたる事前調査で、マンパワー社が四半期ごとに世界24カ国・地域で「企業における次四半期の増員計画の有無」を調査しているものです。世界で47,000社以上の企業から回答があり、日本においては東京・大阪・名古屋の892社の回答を得ています。
【日本国内の調査結果概要】
東京・大阪・名古屋に本社を置く国内892社の内、4-6月期に従業員(契約社員、派遣社員などを含む)を「増員」すると回答した企業は全体の47%で、前年同期に比べ6ポイント増加しました。また「減員」は4%、「変化無し」は47%、「不明」が2%となりました。その結果、純雇用予測(※)は+43%と本調査を開始した2003年以来の最高値を示しました。
前四半期からは28ポイント増加、前年同期と比べると8ポイント増加しています。業種別では、全業種において雇用状勢が大変好調と予測されます。純雇用予測が最も高いのは金融・保険・不動産で+58%、最も低いのは運輸・公益の+16%で、7業種全てにおいて前期比で増加を示しています。また前年同期比では、増減のなかった運輸・公益を除く6業種全てにおいて、調査開始以来の最高値を記録しています。
(※)純雇用予測:「増員する」と回答した企業数の割合(%)から、「減員する」と回答した企業数の割合(%)を引いた値
【 調査結果 】 2006年第2四半期(2006年4月〜6月)
(1)純雇用予測は+43%と本調査を開始した2003年以来の最高値
純雇用予測は、前期からは28ポイント上昇、前年同期と比べ8ポイント上昇。「2006年4月〜6月の3ヵ月間において、貴社の雇用計画は今期(2006年1-3月期)と比べてどう変わると考えますか?」との質問に対し、全体の47%の企業が「増員」すると回答し、前四半期からは28ポイント増加しています(下図)。前年同期に比べて6ポイント増加ました。
(2)業種別は、「金融・保険・不動産」で雇用意欲が旺盛
業種別では「金融・保険・不動産」で純雇用予測が+58%、「製造」で+49%、「卸・小売」で+44%と各分野で強い雇用意欲が表れています。
(3)地域別は、東京で活発な雇用意欲
2006年第2四半期は3地域全てにおいて、過去最高レベルの純雇用予測を記録しました。前年同期からも順調に伸びています。東京の純雇用予測は+46%で、3地域の中では最高値となりました。前四半期と比べて31ポイント増加、前年同期と比べて9ポイント増加しています。名古屋の純雇用予測は+45%で、前四半期と比べて26ポイント増加、前年同期と比べて15ポイント増加しています。大阪の純雇用予測は+37%です。3地域の中では低い値ですが確実に増加しています。前四半期と比べて28ポイント増加、前年同期と比べ5ポイント増加しています。
(4)世界の結果−日本とドイツは調査が開始されて以来の最高値
調査対象の24カ国中23カ国が「2006年第2四半期に従業員を増やす」と答えていますが、24カ国中8カ国は前年同期と比べて低い数値結果となっています。日本とドイツは2003年に同国で調査が開始されて以来、最も数値の高い結果となりました。強い雇用意欲は、日本・インド・台湾・ペルー・ニュージーランド・香港で見られました。最も低い結果が出たのはイタリアで、唯一マイナス(-1)の結果となりました。ヨーロッパでは多くの市場が三ヶ月前よりは回復を見せており、スペイン(+17)・ノルウェー(+16)・スウェーデン(+16)が高い数値を示しています。ペルーは今回より本調査に参加し、純雇用予測は+31でした。
<マンパワー・ジャパン(株)代表取締役会長兼社長 尾野 博 からのコメント>
【2006年3月14日 東京都千代田区永田町】 2006年第2四半期(4-6月期)における企業の純雇用予測は+43%と本調査を開始した2003年以来の最高値を記録しました。2004年の第2四半期の純雇用予測は+20%でした。2005年では増えたものの、それでも+35%に留まりました。毎年日本では、第2四半期に新卒採用が活発になるため数値が上昇しますが、今期は驚異的な数値を示しました。この結果は、企業が人材採用を積極的に行う意思があることを如実に表わしていると言えましょう。当社への依頼も依然として派遣の占める割合が多いものの、人材紹介、紹介予定派遣(一定期間を派遣で働き直接雇用となる)等、今まで以上に他サービスも増えております。このように雇用や労働環境がめまぐるしく変化する市場の中で、当社は常に顧客企業と派遣社員へ最大の満足を提供し、我が国が抱える様々な雇用・労働問題に取り組みながら、今後とも社会へ貢献して参ります。
(マンパワー・ジャパン http://www.manpower.co.jp/同社プレスリリースより抜粋・3月14日)