産業能率大学、「2013年の中小企業の経営施策」についての調査を実施
学校法人産業能率大学(東京都世田谷区)は、中小企業の経営者を対象に2013年の経営環境認識や経営方針・施策などを尋ねる調査を実施しました。調査はインターネット調査会社を通じて実施、従業員数6人以上300人以下の企業経営者(経営トップ)645人から回答を得ました。
【結果概要】
■ 国際情勢や人材不足への懸念が強まる
2012年の経営活動に影響を与えた要因を尋ねたところ(3つ選択)、もっとも回答が多かったのは「国の政策の変化」で42.0%でした。これに「需要の不足」(39.4%)、「業界構造の変化」(35.0%)、「国際情勢の悪化」(34.0%)が続いています。経年でみると、「国際情勢の悪化」や「人材不足」、「業界構造の変化」は増加傾向が顕著です。「円高」は昨年の結果に比べると落ち着いた印象もあり、円高対策が徐々に進んでいるようすをうかがうことができます。
■ 2013年は「国の政策の変化」に翻弄されそう
2013年の経営活動に影響を与えると想定される要因を尋ねたところ、「国の政策の変化」がもっとも高く、半数超となる55.0%でした。調査は衆議院選挙の前に実施していたものの、政権を担う政党が変わることを予見し、政治の動向に注視している経営者が多いようです。
■ 2013年の経営施策は「利益率向上」が「営業力強化」を上回る
2013年年に取り組みたいことを尋ねた結果、「利益率の向上」がもっとも高く39.1%でした。これに「営業力の強化」(37.1%)、「市場シェアの拡大」(35.0%)、「顧客満足度の向上」(31.8%)が続いています。過去2回の調査では「営業力の強化」が1位でしたが、「利益率の向上」が初めてこれを上回りました。
■ 今春入社(2013年4月)の新卒採用
2013年4月入社の採用予定について尋ねたところ、「採用予定がある」のは18.9%と2割弱でした。経年でみると、2年前の14.0%から今回の18.9%までおよそ5ポイント増加しており、中小企業の新卒採用活動がやや積極化しているようすをうかがうことができます。
■ 重要度が高いと思う景気対策
経営者として重要度が高いと考える国による景気対策を尋ねたところ、「消費刺激」が28.4%で1位でした。「消費刺激」は前回の24.8%から4ポイント弱高まっており、3割近くに達しています。消費刺激に続くのは「法人税減税」で25.0%でした。
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(学校法人産業能率大学 http://www.sanno.ac.jp/ /1月11日発表・同社プレスリリースより転載)