ヘイズ、2012年4-6月期の採用動向を発表
~人材採用の意欲は高いが、採用には慎重な企業姿勢~
人材紹介会社のヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:クリスティーン・ライト、以下ヘイズ・ジャパン)は本日、2012年4月から6月までの分野別の採用動向予測をまとめたレポートを発表いたしました。これによると、今期は経理マネージャー、バイリンガルの投資銀行家、企業弁護士、エグゼクティブ秘書の需要が高いと見込まれる一方、企業は最適な採用候補者が見つかるまで、慎重に人選を行っています。
ヘイズ・ジャパン代表取締役のクリスティーン・ライトは次のように述べています。
「世界経済が低迷を続ける中、日本国内の企業は、一定の採用を堅実に実施しています。これを受け、転職意欲のある人材は、積極的に機会を求めていますが、全ての企業が採用者を早急に決定しようとしている訳ではありません。企業は、これまで以上に候補者の業界経験や経歴を慎重に審査するようになっています。例えばファイナンス・テクノロジーでは、採用に至るまでの面接プロセスはこれまでより長くなり、ある特定の分野に精通しているより、幅広い知識を備えた候補者を探しています。
採用候補者に対する企業の高い期待に応えるため、候補者は、面接に臨む前にその企業の綿密なリサーチを行い、自身のセールスポイント、職歴を十分に把握する必要があります。そして面接時には、応募中の企業、役職、所属する業界に自身の資質がいかに適しているかを示す必要があります。また、自身のスキルをアピールし、それを裏付ける経験や出来事についても話せる事が重要です。例えば、営業活動やビジネス開発を通じて、会社の利益向上に貢献した経験があれば、これまでの営業報告書や現在の雇用主である企業から推薦状をもらい、その企業への貢献度の大きさを証明出来ます」。
本レポートによると、各分野で今期最も需要が高くなると予想されるスキルは次の通りです。
■ 経理・財務:
マネージャー・レベルまで高い需要が目立ちます。なかでも経理マネージャー、財務計画立案・分析(FP&A)マネージャーおよびスペシャリストのニーズが高く、退職者の補充のため、これらの役職を募集しているケースが多く見られます。また、今後の業績の分析に注力する企業では、新しい役職の募集をしています。
■ 金融:
海外における日本企業の合併案件の増加に伴い、国境を越えたM&Aを扱う日本の外資系企業や投資銀行で、優秀なバイリンガルの投資銀行経験者を求めています。バックオフィス、ミドルオフィスでは、チーム・マネージャー、プロジェクト・マネージャー、プロジェクトや業務の変更を管理する専門家(チェンジ・マネジメント・スペシャリスト)の需要が高まっています。
■ ファイナンス・テクノロジー:
企業が業務の一部や全部を海外に委託・移管する、オフショアリングの動きが引き続き活発で、請負先企業の人材需要が高まっています。今期はネットワーク・エンジニア、デザイナー、フロントオフィス・ディベロッパーなど、インフラ整備や開発の分野で人材需要が高まると見込まれます。
■ 人事:
優秀な人材の継続的な採用は企業の成長に不可欠であるという認識のもと、あらゆるレベルの採用担当者の需要は高く、特に、業界の知識やダイレクト・ソーシングの経験を有する人材は魅力的な存在となっています。また、福利厚生、給与・社会保険、労務管理の専門家の需要も見られます。
■ インフォメーション・テクノロジー:
携帯端末開発の分野では、活発な人材採用が続いています。大規模な携帯端末企業ではさまざまな業務経験者を採用しています。
■ 保険:
長期化する経済低迷下、高いリターンは期待できないが他の金融商品より安全と見られるバンカシュアランスの商品に注目が集まっており、保険商品を銀行窓口で販売するバンカシュアランスの販売担当者の需要が増加しています。
■ 法務:
企業弁護士をはじめ、海外でのM&A、エネルギー、訴訟、争議などを専門とする弁護士の需要が顕著に見られる他、IT、eコマース、小売業界で企業内の法務専門家が求められています。製薬会社数社が法令遵守推進のため求人を行っており、テクノロジー・ソリューションのグローバル企業が知的財産の専門家を求めています。
■ オフィス・プロフェッショナル:
企業の上級幹部の異動や移籍により、エグゼクティブ秘書のニーズがあります。英日、日英の翻訳者に対する需要も高まっています。
■ 生命科学:
グローバル企業の数社が、日本で臨床試験を行っているため、製薬および医療機器、医薬品開発業務受託機関(CRO)業界の臨床試験開発分野で人材を求める動きが目立ちます。
■ 不動産:
自社不動産のより良い活用をめざし、東京でファシリティ・マネージメントの専門家を求める企業が多数あります。
■ セールス&マーケティング:
IT業界では、アライアンス・マネージャー、プロダクトマーケティング、マーケティングPR、広報などの分野で専門家が求められています。工業界では、2-5年の経験を有する販売担当者が継続的に求められている他、ジュニアおよびミッド・キャリア・レベルの人材ニーズがあります。ミッド・キャリア職では、OEMの一次下請けへの販売経験が必要です。消費産業界では、SNS、携帯アプリケーション、ウェブサイトを組み入れたデジタル・マーケティングの経験が豊富な専門家に対するニーズが高いです。
■ サプライチェーン:
自動車、医療機器、製薬、ITハードウェアなどの企業で、最も求められている人材は、サプライチェーンの生産管理、生産計画の経験を有するマネージャーおよび専門家です。また、間接・直接購買のスペシャリストおよびマネージャーの求人も増加しています。
ヘイズ・ジャパンは、毎年4回(4月、7月、10月、1月)採用動向をレポートにまとめて発表しております。レポート全文はヘイズ・ジャパンのウェブサイト (英語)からご確認いただけます。
◆ 本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン株式会社 http://www.hays.co.jp/ /4月4日発表・同社プレスリリースより転載)