2012年卒マイコミ学生就職モニター調査 3月の活動状況
~震災の影響で選考時期が後ろ倒しに。被災地域では9割以上の学生に影響が~
株式会社 毎日コミュニケーションズ <以下、マイコミ>(本社:東京都千代田区、社長:中川信行)は、2012年卒業予定の学生を対象とした「2012年卒マイコミ学生就職モニター調査 3月の活動状況」の結果を発表しました。概要は以下の通りです。
【 2012年卒 マイコミ学生就職モニター調査 概要 】 ※1989年からモニターアンケートを実施
○ 調査内容/就職活動状況の定点調査
○ 調査方法/Web上のアンケートフォームより入力
○ 調査期間/2011年4月1日~2011年4月5日まで
○ 調査対象/2012年卒業予定の全国の大学4年生及び院2年生
モニター3,921名 有効回答率25.5%
回答数1,000名(文系男子212名、理系男子309名、文系女子221名、理系女子258名)
※ 調査結果の詳細は採用サポネットで公開しています
【 TOPICS 】
東日本大震災の影響により、多くの企業が採用スケジュールの延期を発表した。延期の理由は、被災地域の学生への配慮や、計画停電や余震が続く状況下における学生への安全配意、全学生への公平な選考機会の提供が挙げられる。一方、学生は採用スケジュール変更への対応や採用人数削減への懸念など、先行きの見えない就職活動に対する不安が募っているようだ。また、選考時期の延期に伴う就職活動の長期化や、全ての企業が選考を延期する訳ではないため、各社の採用スケジュールの足並みが揃わず、卒業研究や教育実習など学業への影響も今後予想される。
<調査結果の概要>
■ 震災の影響により就職活動は停滞気味、ほぼ全ての活動状況が前年を下回る
3月は選考フェーズに進む学生が増加し、就職活動が佳境に入る時期である。しかし、今年はほぼ全ての活動状況が前年を大きく下回る結果となった。3月に企業へエントリーした割合は、前半34.8%、後半37.3%(11年卒:前半47.9%、後半46.0%)、3月の平均エントリー社数も全体で4.4社と前年比で1.6社減少するなど、ほぼ全ての活動状況が前年を割り込んだ。10月の調査以来、12年卒学生の活動量は前年と比較すると全体的に減少傾向にあったが、3月は更に活動が停滞していることがわかった。その背景には東日本大震災の影響をうけ、大手企業を中心とした採用活動が後ろ倒しになったことの影響も大きいようだ。
■ 先輩と比較して自分達の就職活動は「多少厳しくなる」+「かなり厳しくなる」が前月から倍増
先輩と比較して自分達の就職活動がどうなるか聞いたところ、「多少厳しくなる」+「かなり厳しくなる」と回答した学生の割合が急増した。全体の71.3%が厳しくなると回答しており、前月34.0%から2倍以上増加している。震災の影響により採用人数削減の危惧や採用スケジュールの不透明感に対する不安など、採用環境の著しい変化に学生の大きな戸惑いが見られる結果となった。
就職活動で不安に思う項目でも前月までとは違う結果が見られる。「エントリーシートなどの負担が大きい」が前月比28.4pt減の37.5%と激減し、「企業の採用スケジュール(計画)がはっきりしない」が前月比23.3pt増の51.5%と大幅に増加した。
「エントリーシートなどの負担が大きい」が減少した理由については、採用スケジュールを後ろ倒す企業が続出したことや、関東圏の大学で授業開始日が延期されたことにより、学生に時間の余裕が生まれたことが推察できる。その一方で、企業の採用スケジュールが明確にならず、企業セミナーや選考の案内が来ない、また選考の合否発表が延期されていることなどが、学生に不安を与える要因となっている。
<特別調査:今回の震災を受けて>
※ 被災地域について…
集計を行うにあたり、被災した学生をどの様に定義するかで様々な議論もあったが、諸事情を加味して検討した結果、今回の調査では東北6県(青森県、秋田県、岩手県、福島県、宮城県、山形県)と茨城県在住学生の回答を「被災地域」として集計し、全体の集計と比較をおこなった。なお、今回該当地域の学生は66名であった。
■ 就職活動をするうえで震災の影響を受けた学生は全体で85.8%、被災地域では93.8%に
エントリーしていた企業の中で震災後の採用スケジュールに影響があったかを学生に聞いたところ、全体で85.8%が「あった」と回答した。さらに、被災地域の学生においては93.8%が「あった」と回答している(参照:参考グラフ③)。影響が「あった」と回答した学生に、どのような影響があったか聞くと、「エントリーシートの提出期限が延期になった」と回答した割合が最も多く、筆記試験・適性検査や個別企業セミナー、面接等、就職活動の各フェーズにおいても「延期」になるケースが多く見られた。
■ 8割を超える学生が企業の採用数減少を懸念、就職活動の長期化を不安に感じる学生は7割以上
震災の影響を受け、今後の採用に関しての心配事も多数挙げられた(参照:参考グラフ⑤)。全体では、「企業の採用数が減るのではないか」と回答した学生が80.1%、「選考時期が遅くなることにより、就職活動が長期化するのではないか」が71.6%、「選考時期が遅くなることにより、学業(卒研や実習など)に支障が出るのではないか」が60.5%と上位を占めた。しかし、被災地域ではそれらに加え「被災地域への学生の対応はどうなるのか」が66.7%(全体36.5%)、「志望企業の選考時期が重なり、受験機会が減るのではないか」が45.5%(全体30.6%)となり、今後の採用に関する不安は被災地域以外の学生よりも多岐に渡っている。
■ 震災の影響により企業志向が変化、学生の5人に1人が「大手企業志向だったが、中堅・中小企業にも目が向くようになった」と回答
震災の影響により志望企業、志望業種に変化があったかを聞いたところ、全体で12.4%、被災地域で16.9%の学生が「あった」と回答した。また、中堅・中小企業に目が向くようになったかという問いに対して、全体では「もともと中堅・中小企業志向なので変わらない」とした割合が42.9%となったが、「大手企業志向だったが、中堅・中小企業にも目が向くようになった」とした割合が20.6%と5人に1人いることがわかった。「もともと中堅・中小企業志向なので変わらない」+「大手企業志向だったが、中堅・中小企業にも目が向くようになった」は全体で63.5%となり、中堅・中小企業を視野に入れる学生が増加する結果となった。
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株式会社 毎日コミュニケーションズ http://www.mycom.co.jp//4月14日発表・同社プレスリリースより転載