インテリジェンスHITO総合研究所 特集Report Vol.1
「震災による採用活動への影響」を発表
~採用活動は、徐々に回復傾向。長期的にはアウトソーシングや地方の求人ニーズ高まりも~
総合人材サービスの株式会社インテリジェンス(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:高橋広敏)グループの、「働く人」と「組織」に関する研究機関「インテリジェンスHITO総合研究所」では、本日、特集レポートVol.1「震災による採用活動への影響」を発表いたします。
震災から1ヵ月が経過した今、この間の採用活動がどのように動いたのか、インテリジェンスの求人需要を元に調査・分析を行い、今回の震災が雇用に与える影響について考察します。調査は、人材紹介、人材派遣の求人数を対象とし、震災直前の3月2週目の求人数を100とした指数にて変動を分析しています。
※ レポート詳細版は、HITO総合研究所のWebサイトにて公開しております。
http://hito-ri.inte.co.jp/news/contents2011/HITOReport_sinsai_Vol.1.pdf
【 調査結果概要 】
■ 転職市場
― 震災直後一時的に停滞した採用活動は、徐々に回復傾向。採用計画の見通しが明らかになるのは、連休明けから
インテリジェンス人材紹介サービスの3月の新規求人数の動向を、震災前と震災後にて比較・分析を行いました。その結果、正社員の求人ニーズは、3月2週を境に3週目で83.3、4週目で71.6と急落するものの、3,4週を底に、5週目は83.3と、回復がみられました。震災直後の急落は、地震そのものの影響というよりは、計画停電や自宅待機のほか、人事担当者が災害対策業務に追われ、手が回らなくなったことが大きく影響しています。また、震災の影響を直接受けていない企業でも、社会的状況を鑑み、採用を後ろ倒ししたことも大きな要因といえます。
今後の見通しについてはまだ不透明で、製造業を中心に「見通しを立てている」状態にあるといえます。サプライチェーンの復旧状況に加え、計画停電や原発などによる事業計画の見直しが求められるほか、新卒採用の延期が大きく影響し、見通しが立つのはGW明けになることが予想されます。【図表1参照】
■ アルバイト、派遣、アウトソーシング市場
― 採用意欲は減退傾向にあるものの、一部では人員不足が発生。長期的には、アウトソーシングの需要や地方の求人ニーズの高まりも。
震災直後はアルバイト・派遣・アウトソーシング領域でも求人ニーズが大きく低下しました。当社の人材派遣サービスの新規求人数の推移をみると、3月3週目は35.1に急落しています。【図表2参照】
特に小売・外食系企業では、被災地店舗の復旧活動や首都圏地域の営業時間短縮により、求人ニーズが一時停滞しています。しかし、生保・損保を中心としたコールセンター需要の発生などにより、4週目には派遣を中心にニーズの回復がみられました。また、アウトソーシング領域では、IT通信分野などでインフラ復旧に向けた人手不足が発生したほか、アルバイト領域に関しても、食品・日用品の増産に伴い物流会社や小売などで突発的な求人ニーズが発生しました。さらに、全国展開する小売・外食系企業については外国人スタッフの帰国が深刻なスタッフ不足を引き起こし、アルバイトへの求人ニーズ増加をもたらしています。
今後、復旧・復興に伴い求人ニーズが発生していくと見られ、短期的には、解体作業・区画整理・道路敷設に関わる作業スタッフやドライバー等運輸関連職種が、また中長期的には、リスク分散施策として、データセンター、コンタクトセンター、コールセンター等の拠点移管に伴う地方の求人ニーズやアウトソーシング需要の高まりが予想されます。
【 インテリジェンスHITO総合研究所 組織概要 】
■ 社名
株式会社インテリジェンスHITO総合研究所 (INTELLIGENCE HITO Research Institute Ltd.)
■ 設立日
2010年10月5日
■ 代表者
代表取締役社長 高橋 広敏(インテリジェンス 代表取締役兼社長執行役員)
■ 活動内容
(1) 調査・研究(労働市場、企業の採用動向、個人の仕事に対する意識、能力開発等に関する調査・研究とその発信)
(2) 人事関連サービスの提供(組織・人事コンサルティング、ファシリティマネジメントサービス)
◆ 本リリースの詳細・図表などはこちらをご覧下さい。
株式会社インテリジェンス http://www.inte.co.jp/ /4月11日発表・同社プレスリリースより転載