ライトジャパンが早期離職対策のため
「新人キャリアマネジメント研修」を開発
ライト マネジメント コンサルタンツ ジャパン(東京都千代田区、宮木啓治・代表取締役社長兼CEO、通称ライトジャパン)は、新入社員の早期離職対策を目指した「新人キャリアマネジメント研修」を開発、販売を開始します。これにあたり2005年11月17日にライトジャパン本社にて、企業人事担当者へ向けて同研修の案内を兼ね若手社員の早期離職をテーマにしたセミナーを実施します。
平成17年版「労働経済の分析」(平成17年版労働経済白書・厚生労働省)においても指摘されているように、少子化による若手労働力人口の減少や入社3年以内若手社員の離職率上昇が社会的な問題となっています。またこれに伴い企業においても若手社員の早期離職対策は重要な課題となってはいるものの、具体的な解決策を打てないでいる企業が多くみられます。
同社では若手社員の早期離職を防止するために、学生から社会人というキャリア転換を迎えた新入社員に、その大きな環境の変化に配慮したキャリアマネジメント施策を実施する必要があることに注目し「新人キャリアマネジメント研修」を開発しました。この研修は、新入社員みずからが自身のキャリアを中長期的な視点から捉え、組織の中で建設的にキャリア形成を実現するスキルを習得することを目的としています。この研修を通じて新入社員が「組織人」として成長することの大切さを学び、十分な職務経験を積まないうちに退職することのリスクに気づくことで、早期離職の防止・早期戦力化を目指します。
研修は同社のキャリアマネジメントサービスのコンテンツやノウハウを、マナー研修など従来型の新人研修に組込む形で実施します。講師は、企業における実務とキャリアカウンセリングの豊富な経験を併せ持つ同社キャリアコンサルタントが講師を務め、組織内での多様なキャリアパス事例やアセスメントツールを用いながら、企業経験がほとんどない新入社員でもリアルにキャリアパスをイメージできるよう工夫しています。今春、同研修を実施したベンチャー企業からは、「新入社員の間で主体的に会社を作っていくという姿勢が現れた」と評価をいただいているとのことです。
■ 「自律的な動機付けなくして、若手社員の戦力化、定着は難しい。」
ライトジャパン代表取締役社長兼CEO宮木啓治は「生涯にわたる個人のキャリア形成について、企業が一方的に枠組みを提示すれば済んだ時代はとうに終わっている。雇用形態や年齢層の区別なく、『うちの会社で今仕事をすることの意味』を企業側からも提示しつつ、社員自ら問い考える必要がある。そもそも、キャリアマネジメントとは本来個人がその責任を担うものであるが、組織内でキャリアを形成していく場合は経験からでしか学べない事も多いことから、若手社員については企業側からそのことに気づかせる機会を与える援助が必要だろう。このように自律的な動機付けプロセスを経ることなく今般の若手社員を戦力化し、その上で定着させることは難しいのではないだろうか。」と、若手社員向けのキャリアマネジメント施策の重要性を強調しています。
1.若手層労働力の低下は、量的側面だけでなく質的側面においても深刻
労働力人口の低下などを背景とした新卒内定率の上昇など、若手労働力に対する企業ニーズは増加傾向にあります。反面、厚生労働省の発表によると全体の失業率が4.4%(2005.7月)であるのに対し24歳以下では9.3%(男性)、34歳以下(同左)でも5.0%と依然として若手者の失業率は高止まりをしており、さらに大卒社員の3年以内の離職率が35%(2004年度)にまで増加していることなどから、企業側の労働力不足感にも関わらず職業生活に定着できていない若手者が増加していることがわかります。このように若年者が早期離職を繰り返したり「ニート」と呼ばれるように無業のまま過ごすことは、単に量的な問題にとどまらず、体力・気力共に充実した期間に職業人・組織人として習熟しないという質的側面においても深刻な問題で、若手者個人また組織や社会にとっても大きな損失であることは明らかです。
2.若手社員に対するキャリアマネジメント施策の必要性
通常、新入社員をはじめ若手社員に対しては、社会人としてのマナーや即戦力化を目指した実務上のトレーニングを中心に研修を実施し、その後OJTで実務を習得するのが一般的な教育プログラムとされています。しかし、これらに加え新入社員には「自己実現できる会社を見つける」といった無限の可能性を前提にした就職活動時の考え方から「今、自分を取り巻く環境の中で自己実現する」という、より具体的なステップへ移行するための「きっかけ」が大切です。このように学生から社会人へと大きなキャリア転換を迎えた新入社員にこそ、キャリアマネジメント施策を実施することで早期戦力化と早期離職防止を実現することで、組織力の向上につながると同社は考えます。
3.経験豊富なキャリアコンサルタントがサポート
組織で建設的なキャリアを形成するには、多様な価値観を受け入れながら自分自身の興味や能力の守備範囲を広げる経験の蓄積が欠かせません。今回開発した早期離職対策型「新人キャリアマネジメント研修」では、組織から与えられた仕事をこなすことが自分のキャリア形成にとってどのような意味をもつか、自分が思い描く将来像にどんな意味があるかを考え、自らの社会人・企業人としての第一歩を動機付けることが目的です。研修は、同社のキャリアコンサルタントがさまざまなケースを示したりアセスメントツールを活用し、また多様な価値観をもつ他の参加者の考えを引出しながら進行し、ビジネス経験がほとんどない新入社員でもより具体的に将来像を描くことができるよう工夫しています。この研修を通じて、自分にあった組織を探し求める「マッチング思考」だけでは決して満足できるキャリアを形成できないこと、組織人として十分に習熟しないまま安易に早期離職することのリスクに自ら気づくことができるようになります。
4.効果の持続・定着には、組織全体を巻き込む意識改革と制度構築が必要
この研修の効果の持続と定着には、「いつ、どのポストで、どんなキャリアを構築して、いつまでにどのポストに就くか」といった組織内のキャリアパスを明確にし、ポスト間異動のインフラを整備することで、個人と組織の方向性をすり合わせながらこれらを運用していく仕組みの構築が必要になります。例えば、新入社員が日常の仕事生活の中で生じた悩みや迷いを受け止める相談役(メンター)として先輩社員を配置する「メンター制度」では、従来のOJTで起こりがちだったメンター個人の経験則や仕事観の押し付けにならないよう、キャリア形成やコミュニケーションに関する知識やスキルを事前に習得させるなど、受け入れる側の先輩社員の育成も併せて行います。同社では、このように組織全体でキャリアマネジメントの観点から育成の諸施策の見直しも必要な施策として提案しています。
【早期離職対策型「新人キャリアマネジメント研修」概要】
1. 販売先 :新卒採用・中途採用を実施している法人および公益団体など
2. 導入目的 :若手社員の定着、および中堅社員のリーダーシップ開発を促進
3. 受講対象 :採用後1年以内の若手社員
4. 講師 :ライトジャパン キャリアコンサルタント
5. 販売価格(概算): \1,000,000(2日間/20名、テキスト別)
6. 関連サービス:メンター育成研修、階層別/年代別キャリア開発研修、リーダーシップ開
発研修など
(ライトマネジメント コンサルタンツ ジャパン http://www.rightjapan.co.jp/同社プレスリリースより抜粋・10月6日)