産労総合研究所
「2010年春季労使交渉にのぞむ経営側のスタンス調査」を発表
一部の製造業には業績回復の兆しが見えるものの、依然として経営の先行き不透明感が払拭されないなか、2010年の春季労使交渉がスタートしました。
民間のシンクタンク機関である産労総合研究所(代表 高橋邦明)では、毎年、賃金交渉にさきがけて「春季労使交渉にのぞむ経営側のスタンス調査」を実施し、自社の賃上げ予定、ならびに賃上げ相場の予測について明らかにしてきました。このほど、2010年の労使交渉に向けた調査結果がまとまりましたのでご報告いたします。
なお、今回は、抜本的な見直しが予定されている労働者派遣法の改正が経営に与える影響についても調査しています。併せてご参照ください。
【 調査の要領 】
調査名: 2010年 春季労使交渉にのぞむ経営側のスタンス調査
調査対象: 全国1・2部上場企業と過去に本調査に回答のあった当社会員企業から任意に抽出した約3,000社
調査方法: 郵送によるアンケート調査方式
調査時期: 2009年11月中旬〜12月下旬
回答状況: 有効回答188社(1,000人以上44社、300〜999人57社、299人以下87社。製造業89社、非製造業99社)
【 調査結果のポイント 】
■ 自社の賃上げを「実施する予定」の企業は57.4%で、 賃上げ率は1.7%程度。ただし、3社に1社(30.9%)が「現時点(2009年12月)ではわからない」 と回答
■ 「定昇制度がある」企業は77.1%、うち賃上げは「定昇のみ実施予定」が60.7%、「現 時点(2009年12月)ではわからない」と回答した企業も32.4%
■ 2010年の賃上げ相場は54.3%が「2009年を下回る」と予測、「2009年と同程度」は 28.2%。景気の先行き不透明感から、厳しい見方が広がる
■ 2010年の年間賞与額は、2009年に比べて「ほぼ同額」が20.2%、「減少する見通し」 が25.0%で、48.4%が「現時点(2009年12月)ではわからない」と回答
【 労働者派遣法の改正が経営に与える影響 】
今後予定される労働者派遣法の改正で、“経営に影響がある”と回答した企業は、「製造業派遣の禁止」が 25.6%(ただし、製造業は43.9%)、「登録型派遣の禁止」が24.4%、「2カ月以下の労働者派遣の禁止」が23.8%である
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産労総合研究所 http://www.e-sanro.net /同社プレスリリースより抜粋・2月22日