ロバート・ウォルターズ・ジャパン
2009年第3四半期、「ロバート・ウォルターズ アジア雇用指数」を発表
専門分野に特化したグローバルスペシャリスト人材紹介会社 ロバート・ウォルターズ(本社:英国ロンドン)は、2009年第3四半期に関する同社のアジア雇用指数を発表しました。
「ロバート・ウォルターズ アジア雇用指数(The Robert Walters Asia Job Index)」では、日本、中国、香港およびシンガポールにおける大手求人情報サイトおよび国内紙に掲載された雇用枠に関する求人数を追跡記録しています。
【 主要な所見 】
■ 2009年第3四半期に掲載された求人広告総数は、第2四半期との比較で21.6%増加し、同期中には28.3%の増加となった。
■ 日本の場合、求人広告は第2四半期との比較で15.8%増加したが、第3四半期中はわずか2.6%の増加。
■ 日本では当年度の失業が大幅に高まったことに加えてかなりの円高ということもあり、多くの企業が求人広告の削減を余儀なくされた。
■ 主な牽引国は中国で、第3四半期に掲載された求人広告は第2四半期と比べて22.6%増加した。
■ 香港とシンガポールでは、概して第2四半期と同様の増加が第3四半期でもうかがえた(香港13.0%増、シンガポール13.3%増)。
■ 商業活動の高まりが予測されるよりも先に、調達可能な最有望人材の需要が拡大中。
ロバート・ウォルターズ アジア雇用指数
ロバート・ウォルターズ アジア雇用指数によると、2009年第3四半期に掲載された専門職ポジションの求人広告総数は、第2四半期に記録された総数よりも21.6%高くなりました。日本、香港、シンガポールでは、第3四半期(とりわけ8月)は意思決定者の多くが休暇をとるため活況に欠ける傾向にあることを考えると、この増加はより心強いものとなりました。今年は、雇用活動の足取りが鈍る実態は同期中にほとんどありませんでしたが、日本では当年度の失業が大幅に高まったことに加えてかなりの円高ということもあり、多くの企業が求人広告の削減を余儀なくされました。
2009年7月は6月と比較して15.4%の増加となったものの、9月の求人広告は6月の数値をかろうじて上回る形となり、8月と9月に上昇傾向が続いたアジアの雇用情勢も、日本では停滞感が色濃くなっています。アジア全体では中国が7月に一息ついたものの、経済に力強さの兆しが現れ、さまざまな分野の企業が物品・サービスの需要増に対応するため生産能力の増強を見据える中、8月そしてまた9月と広告は著しく増加しました。
市場の解説
2009年第3四半期に、アジア全般における専門職ポジションの求人広告はほぼ一年でもっとも顕著な増加を示し、2008年10月以降見られなかったレベルの広告数となっています。こうしたことは、アジアの一部地域で商業活動に活気が戻り始めていることを示唆するものです。求人広告の増加は、昨年コスト削減にあまりに執心しすぎたことが原因と言える事例もあります。その結果今では適正資格を備えたスタッフが不足する企業が数多く出る事態となっています。
日本では、未だかつてないレベルで失業が増大しており、このことが最重要テーマとなっています。全体として、求人広告が同期中に増加したのは事実ですが、企業がコストベースをますます海外に構えるということが際立った傾向でした。このような状況は、他の世界通貨に対する円高という要因で悪化するばかりでした。その結果、求人広告はここ数年度で見られたレベルを満たすのにかなり厳しい様相となっています。
◆ ロバート・ウォルターズ・ジャパン株式会社のマネージング・ディレクター、デイビッド スワンは次のように語っています:
「今年度初頭における日本の景気後退レベルを考えれば、求人広告は落ち込み続けると予想されたことでしょう。そのため、そうした下落に歯止めがかかったと見受けられるのは心強いことです。それでも、失業の急増は今後も長期にわたる懸念事項となり、このような状況での求人はニッチ的機会をそれぞれ生み出してきた選択志向やスペシャリストとしての企業が下支えになっていくと思われます」。
※ 詳しくは、下記資料をご参照ください。
本プレスリリース詳細 (PDF/約200KB)
◆ ロバート・ウォルターズについて
ロバート・ウォルターズ株式会社は、1985年、英国ロンドンにて設立され、世界5大陸17ヵ国の主要都市に38の事業所を有するグローバル人材紹介会社です。日本では、2000年より事業を開始し、全ての業界を対象に、専門分野に特化した人材紹介および人材派遣サービスを提供しています。当社は、日系中小企業から大手企業、世界有数のグローバル企業に至るまで、幅広い層のクライアント企業と取引があります。人材紹介の業種と職種は多岐に渡り、銀行・証券、投資、不動産・保険、経理・財務、IT、法務・コンプライアンス、営業・マーケティング、人事、秘書・サポート業務、物流・購買・サプライチェーン、リテール、サービス業、医療・医薬・バイオ分野を専門としています。
◆ デイビッド スワンのプロフィール
デイビッド スワンは2009年、ロバート・ウォルターズ・グループの日本法人、ロバート・ウォルターズ・ジャパン株式会社の代表取締役社長に就任しました。デイビッド スワンはこれまで金融サービス部門のディレクターとして、会計・監査、オペレーション、人事、コーポレートファイナンス・不動産、法務・コンプライアンス・リスク管理、法人向けサービス・営業の人材紹介を行うチームを統率してきました。
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更に詳しい情報は、ロバート・ウォルターズのアジア雇用指数(英語)をご覧ください。
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ロバート・ウォルターズ・ジャパン http://www.robertwalters.co.jp/ /同社プレスリリースより抜粋・12月8日