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ニュース
人事サービス 人事労務・管理
掲載日:2009/09/09

マンパワー雇用予測調査
2009年第4四半期(10−12月期)結果発表

総合人材サービスのマンパワー・ジャパン(神奈川県横浜市、取締役・代表執行役会長兼社長:ダリル・グリーン、資本金:40億円)は、2009年第4四半期(10−12月期)における企業の雇用計画を尋ねた「マンパワー雇用予測調査」の結果を9月8日付で発表します。

調査結果は「2009年 10−12月において、貴社または貴機関の雇用計画(契約社員、派遣社員等を含む)は今期と比べてどのような変化がありますか?」という質問に基づいています。尚、本調査はマンパワー社が四半期ごとに世界35ヵ国・地域で行っている世界で最も広範囲にわたる事前調査です。

今回、日本で行った調査では、東京・大阪・名古屋の企業1051社から回答を得ました。その結果、季節調整後の純雇用予測は−6%と、前四半期と同様にマイナス値を記録、引き続き調査開始以来の最低値が続いています。前四半期比では変化はありませんが、前年同期比では16ポイント減と、企業の雇用意欲は依然として低調であることが伺えます。

また、マンパワー雇用予測調査は、地域別(東京、大阪、名古屋)で調査を行うと共に、業種別(7業種*)での調査も行っています。地域別の純雇用予測(季節調整後)は、大阪で前四半期比5ポイント増の−2%、東京では横ばいの−3%となっており企業の雇用意欲が停滞していることが伺えます。一方、第3四半期に雇用意欲が回復傾向にあった名古屋は、前四半期比1ポイント減の−5%となり、先行き不透明な雇用活動が予測されます。前年同月比で見ると、純雇用予測は3地域全てで2桁減となっており、企業の雇用活動は低水準を保っています。

業種別で見ると、7業種全てにおいて依然として低調な雇用活動が予想されます。但し、「金融・保険・不動産」の純雇用予測値は、前四半期比4ポイント増の1%とプラスに転じ、第3四半期で純雇用予測値が最も低かった「運輸・公益」は、前四半期比 14ポイント増の±0%と大幅な持ち直しの兆しが見られます。

* 純雇用予測: 調査結果のうち「増員する」と回答した企業数の割合(%)から「減員する」と回答した企業数の割合(%)を引いた値。

*季節調整値: 月々の変動の癖(季節的要因)を除去したことを推計した値で、調査開始から3年以上経っている国で適用しています。日本では2006年第3四半期から適用しており、全て季節調整値をもとにした分析値を指標にしています。

*7業種:「金融・保険・不動産」「製造」「鉱工業・建設」「公共・教育」「サービス」「運輸・公益」「卸・小売」

【 調査結果 】2009年第4四半期(2009年 10─12 月期)

(1) 純雇用予測は−6%と、前四半期から変化はなく、調査開始以来の最低値を継続
2009年第4四半期の純雇用予測(季節調整後)は−6%で、前四半期と変わらず、2003年第3四半期に調査を開始して以来の最低値となっています。前年同期比では16ポイント減少し、企業の雇用意欲は引き続き低い水準で推移していることがわかります。具体的には、東京・大阪・名古屋の企業1051社からの回答のうち、従業員を「増員する」と回答した企業は7%、また「減員する」との回答は11%、「変化なし」は76%となっています。また、「変化なし」の値が、前四半期から5ポイント増加していることから、企業が雇用に対して引き続き慎重な姿勢を維持することが予測されます。

(2) 地域別の雇用意欲は、大阪で僅かに改善の兆し、東京、名古屋は低い水準で停滞
地域別の純雇用予測(季節調整後)は、3地域全てにおいて前四半期に引き続きマイナスの数値となっています。但し、前期調査開始以来の最低値だった大阪は僅かに回復し−2%、前年同期比では11ポイント減ですが、前四半期比では5ポイント改善しています。また、東京は−3%と、前年同月比では15ポイント減、前四半期からは変化はなく、雇用活動に底入れの兆しが伺えます。一方、前期雇用意欲が回復傾向にあった名古屋は、今回−5%と3地域中最も低くなり、前年同月比では13ポイント減、前四半期比では1ポイント減と、低調な雇用活動が予測されます。

(3) 業種別の純雇用予測は「運輸・公益」、「金融・保険・不動産」で回復の兆し、「製造」が−9%と7業種中最低値
業種別の純雇用予測(季節調整後)では、7業種中4業種で雇用意欲がマイナスとなっていますが、前四半期に比べると2業種(「金融・保険・不動産」、「運輸・公益」)で僅かに回復の兆しが見受けられます。「製造」は、前四半期から変化はなく、7業種中最も低い−9%、前同期比では14ポイント減と、引き続き低調な雇用活動が予想されます。「運輸・公益」は前四半期に調査開始以来の最低値を記録したものの、0%で前四半期比14ポイント増と回復傾向にあります。「金融・保険・不動産」は、1%と3四半期ぶりにプラスに転じ、前四半期比でも4ポイント増と、雇用意欲が僅かに上向いていることが見受けられます。逆に純雇用予測値のマイナス幅が拡大しているのは、「鉱工業・建設」(−5%)、「サービス」(−2%)、「卸・小売」(−7%)および「公共・教育」(3%)で、それぞれ調査開始以来の最低値を記録しています。特に、「卸・小売」および「公共・教育」は、前四半期比でともに6ポイント減と、下げ幅が7業種中最も大きく、前年同月比ではそれぞれ、21ポイント、10ポイント減となっており、今後も消極的な雇用活動が予想されます。中でも、「サービス」は、前四半期比1ポイント減、前年同月比17ポイントの大幅減と、雇用活動が不透明さを増しており、今のところ回復の兆しは見受けられません。

(4) 世界の結果では、アイルランド、スペイン、ルーマニア、日本、メキシコの雇用意欲が低調、アジア太平洋地域の一部で雇用意欲が回復基調にあるものの、世界における雇用活動には慎重さが伺えます
世界の2009年第4四半期の純雇用予測では、72,000社から回答を得ました。その結果、調査対象となった35ヵ国・地域のうち、前四半期と比べ、純雇用予測は20ヵ国・地域で増加しているものの、前年同期と比べると31ヵ国・地域で純雇用予測値が低下しており、引き続き慎重な雇用活動が予測されます。結果として、10ヵ国・地域において、各地で調査を開始して以来の最低値を記録しています。

< アジア太平洋地域 >
アジア・太平洋の8ヵ国・地域では、前年同期比では全ての国において雇用意欲が大幅に低下しているものの、前四半期比では6ヵ国・地域で回復傾向を示しています。一方、全8ヵ国中、日本だけが調査開始以来の最低値となっており、企業の雇用活動の先行きは不透明といえます。2番目に雇用意欲が低調なニュージーランドでは、純雇用予測が−1%と、前四半期比4ポイントの微増となっています。さら に、前四半期比では、オーストラリアが4ポイント増の7%、中国が5ポイント増の8%、香港が6 ポイント増の3%、インドが6 ポイント増の25%、シンガポールが1ポイント微増の6%と、僅かながら雇用意欲に底入れの兆しが見受けられます。

《 ジェフリー・ジョレス(マンパワー会長・社長兼CEO)のコメント:アジア・太平洋地域 》
インドの企業における雇用ペースは徐々に回復しつつありますが、多くの企業は、今年いっぱいは現状を維持することが予想されます。また、インド政府のインフラ事業に対する刺激策が、鉱工業・建設業における雇用の創出に寄与しているようです。また、中国における2009年第4四半期の雇用予測は楽観的な値を示しており、3ヵ月前に比べ全ての業種において雇用予測値が改善しています。特に、同地域では金融・保険・不動産および「サービス業における雇用活動の回復が見込まれます。

< 北米・中南米地域 >
北米・中南米地域の純雇用予測も低い水準で推移しており、前年同期比では全ての国において雇用意欲が減退しています。但し、前四半期比で見ると、地域の9ヵ国中、7ヵ国で雇用意欲が改善傾向にあります。一方、米国の純雇用予測値は、前四半期比1ポイント減の−3%、メキシコは前四半期比2ポイント減の−5%と、それぞれ現地で調査を開始して以来の最低値を更新しており、前四半期に引き続き雇用意欲の低迷が予想されます。

《 ジェフリー・ジョレス(マンパワー会長・社長兼CEO)のコメント:北米・中南米地域 》
ブラジルでは、サービス業において雇用意欲が堅調で、約4割の企業が2009年第4四半期に向けて雇用を増やすと予想しています。カナダにおける企業の雇用意欲は回復の兆しが見られ、建設業および金融・保険・不動産における雇用活動の改善が見込まれます。米国およびメキシコの労働市場は、企業が採用の凍結や、需要が回復するまでは現在の人員で業務を遂行するなど、引き続き厳しい状況が続くことが予想されます。

< ヨーロッパ・中東・アフリカ地域 >
ヨーロッパ・中東・アフリカ地域における純雇用予測は、前年同月比では調査対象である18ヵ国・地域のうち15ヵ国において低下しており、今後も労働市場の停滞が見込まれます。前四半期比で見ると、18ヵ国中、8ヵ国で純雇用予測値が僅かに改善しており、特に、ノルウェー(3%)およびスウェーデン(3%)では雇用活動が上向く可能性があります。一方、ルーマニア(−11%)、アイルランド(−8%)、スペイン(−8%)の純雇用予測値は、18ヵ国中特に低く、厳しい雇用情勢が予想されます。また、オーストリア(−3%)、チェコ共和国(−4%)、オランダ(±0%)、ポーランド(5%)、ルーマニア(−11%)、南アフリカ(−1%)、スイス(−3%)の純雇用予測は、現地で調査を開始して以来の最低値
を更新しており、依然として雇用活動が低い水準で推移することが予想されます。

《 ジェフリー・ジョレス(マンパワー会長・社長兼CEO)のコメント:ヨーロッパ・中東・アフリカ地域 》
ヨーロッパ地域における企業の8割が、来期に向けて雇用に対して「変化はない」と回答しており、2009 年第4 四半期も雇用活動の停滞が予測されます。ヨーロッパ地域の製造業における求職者にとっては、引き続き厳しい状況になるでしょう。特にドイツでは、6ヵ月連続で製造業における雇用予測値が低下しています。

【 調査概要 】
調査時期:2009年7月14日〜7月28日

調査対象:東京・大阪・名古屋の次の7業種における企業の人事部門長
(1) 金融・保険・不動産、(2) 製造、(3) 鉱工業・建設、
(4) 公共・教育(役所、学校関係)、(5) サービス(情報処理、ソフトウェア、娯楽など)、(6) 運輸・公益、(7) 卸・小売

質問内容 :「2009年10-12月において、貴社または貴機関の雇用計画(契約社員、派遣社員などを含む)は今期(2009年7-9月)と比べてどのような変化がありますか?」

調査方法 :次のいずれかの方法で回答を収集。
(1) 電話による聞き取り (2) 電子メールによるアンケート

有効回答数:日本国内 1051社、世界35ヵ国・地域では72,000社

誤差の範囲:調査国、地域、及び世界レベルでのデータ全体に関して、誤差の範囲は±3.0%以内となっています。

調査の歴史
45年以上の歴史をもつ当調査は、世界で最も信頼されている雇用予測調査の一つです。1962年に米国およびカナダで開始し、1966年にはイギリスが加わりました。その後、2002年に、メキシコとアイルランドが調査を開始し、2003年には、日本を含む世界13ヵ国・地域が調査に参加することとなりました。その後も、参加国は増え続け、現在では35ヵ国・地域で調査が行われています。

※ 次回のマンパワー雇用予測調査(2010年第1四半期)の結果発表は、2009年12月8日の予定です。

<マンパワー・ジャパン株式会社取締役・代表執行役会長兼社長 ダリル・グリーンからのコメント>
日本経済は、引き続き厳しい状況にあるものの、生産や輸出など持ち直しの動きがみられ、最悪期は脱したかに思われます。また、政府の経済対策や省エネ対策商品の好調により、若干の個人消費の伸びなど、明るい材料も出てきているのも確かです。ただ、その水準はまだ極めて低く、まだまだ楽観視できる状況ではないと思われます。マンパワー雇用予測調査2009年第4四半期の結果も、純雇用予測は、-6%と前四半期から変わらず、「減員する」と回答した企業が依然として多いという結果となりました。

また、前年同月比では16ポイント減となっており、企業の雇用意欲は引き続き低調だと言えます。雇用情勢に関しても、7月の完全失業率が5.7%と過去最悪を記録しました。生産活動もまだ極めて低い水準にあることなどから、厚生労働省も、「失業率は生産から1年程度遅れて改善する傾向がある。引き続き雇用情勢は厳しくなる」と見ており、雇用情勢の好転には、まだしばらくの時間が必要な状況です。景気の先行指標といわれる新規求人数についても、7月はすべての産業が前年同月を下回っている状況です。

マンパワー・ジャパンは、引き続き厳しい経済環境の中で、今後も、将来的な景気の回復に伴う企業の人材需要の増加に備え、企業および求職者の方々にとって最適なソリューションの提供を行っていきます。また、介護や医療など人材が不足している分野において、さらなる雇用の創出を推進し、就業機会の増大に寄与していきます。さらに、企業が必要とする人材を育成するために、求職者の方々に対するカウンセリング、研修、セミナーなど様々なサービスの充実を図っていく予定です。

本リリースの詳細はこちらをご覧下さい。

マンパワー・ジャパン http://www.manpower.co.jp /同社プレスリリースより抜粋・9月9日

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