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業種別・職種別でみる年収比較 〜IT業界の人材ニーズを探る〜
ワークポート(東京都品川区、田村高広・代表取締役社長 CEO)は、2008年3月から2009年2月までに人材紹介サービスで取り扱った求人情報から、IT業界における業種・職種別の求人件数および平均年収を算出し、企業の求める人材ニーズの推移をまとめました。
【 調査結果 】
■ 業種別でみる人材ニーズ 〜ネットワーク・ブロードバンド関連企業で堅調な伸び〜
平均年収の業種別推移をみると、08年・09年共に最も平均年収が高かったのは、大手企業の多いハードウェア・メーカー関連企業だった。また、景気の悪化が叫ばれる中、平均年収は24万円以上も増加している。
続く2位は、大幅に平均年収が上昇したコンサルティングファーム・シンクタンク関連企業。取引企業数の増加も手伝って、平均年収は25万円以上アップし、年収上昇額ではハードウェア・メーカー関連企業を抜いて1位に輝いている。
2008年前半までは平均年収で2位につけていたSI・ソフトウェア関連企業は、取引企業数・取扱い求人数は共に増加したものの、平均年収は30万円以上も下落する結果となった。ただし、SIerや保守・運用に関する求人数は全職種内で最も増加し、平均年収も僅かだが上昇した。
平均年収で3位に浮上したのはネットワーク・ブロードバンド関連企業であり、取引企業数・取扱い求人数・平均年収の全項目で増加が見られた、安定した成長の見込める業界と言える。
インターネット・モバイル関連企業では、取引企業割合は低下したものの、これはソフトウェア関連企業の取引数が大きく増加したためであり、取引企業数自体は増加している。ただし、1企業あたりの求人件数は減っており、平均年収においてもマイナス24万円と、大きく下げる結果となった。唯一、SaaSなどのASP関連企業は平均年収を上昇させており、インターネット・モバイル業界の新たな流れが浮き彫りとなった。
詳細データは別紙参照:IT業界 業種別にみる取引企業数・求人件数・平均年収の推移【PDF】
■ 職種別でみる人材ニーズ 〜好調のゲーム関連職種では平均年収底上げ〜
職種による年収の違いを比較すると、平均年収額1位はやはりコンサルタント・プリセールス職だった。技術力と営業力を兼ね備えた人材への期待の高さがうかがえる。中でも、IT系コンサルタントは30万近く平均年収を落としながらも、依然として年収700万以上が期待できる職種だ。この他、意外にもテクニカルサポートや品質管理なども、平均年収が600万を超えた。
また、全体的に平均年収を下げる職種が多い中、ゲーム関連職種・ネットワーク系職種では平均年収の増加が見られた。ネットワーク系職種は、外資系大手通信企業の求人情報が平均年収を押し上げた格好ではあるが、求人数・年収共に安定した職種といえる。ゲーム関連職種では、これまで主要であったプログラマーは求人数を減らしたものの、プランナーやディレクター職での求人が増加している。ゲーム業界では平均年収400万円台が一般的であったが、大手ゲームメーカーの業績好調による採用拡充に伴い、平均年収の底上げがみられた。特にゲームデザイナー職の平均年収上昇額は57万円以上と、全職種中1位だった。同様に、年収が低いとされているクリエイティブ系職種でも、これまで評価の低かったグラフィック・イラストデザイナーの年収が大幅に上昇し、WEB系デザイナー職の平均年収を越えた。
エンジニア職では、これまで年収の高かった職種が軒並み年収を下げる結果となった。特に顕著であったのがプロジェクトマネージャー・リーダー職種と、オープン系アプリケーション開発(自社製品開発)であり、50万円近く下落している。全体的にエンジニアには厳しい状況の中、モバイル系アプリケーション開発職とデータベースエンジニアは20万以上も上昇している。データベースエンジニアでは、特に外資系企業やコンサルティングファーム・シンクタンク系企業の求人が多い他、スペシャリストなどのハイスキルな人材を求める企業の増加が、平均年収を押し上げる要因となった。
詳細は別紙参照:IT業界 職種別にみる求人件数と平均年収の推移 【PDF】
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ワークポート http://www.workport.co.jp/ /同社プレスリリースより抜粋・3月6日