労働経済動向調査(令和6年8月)の概況
労働経済動向調査(令和6年8月)の結果を公表します
厚生労働省では、このほど、労働経済動向調査(令和6年8月)の結果を取りまとめましたので、公表します。
「労働経済動向調査」は、景気の変動が雇用などに及ぼしている影響や今後の見通しについて調査し、労働経済の変化や問題等を把握することを目的に、四半期ごとに実施しています。また、今回は特別項目として、「労働者不足の対処方法」及び「令和5年度新規学卒者の採用枠での募集」についても調査しています。
本調査は、令和6年8月1日現在の状況について、主要産業の規模 30 人以上の民営事業所のうちから 5,786事業所を抽出して調査を行い、2,980 事業所(うち有効回答 2,929 事業所)から回答を得ています。
(調査結果のポイント)
1 正社員等、パートタイム労働者ともに、「不足」とする事業所割合が引き続き多い(令和6年8月1日現在)
○ 労働者過不足判断 D.I.(「不足」-「過剰」) (注1)
・ 正社員等労働者(調査産業計) +46 ポイント
・ パートタイム労働者(調査産業計)+29 ポイント
2 正社員等労働者数が「増加」とする事業所割合が多い(令和6年7~9月実績見込)
○ 雇用判断 D.I.(「増加」-「減少」) (注1)
・ 調査産業計 正社員等雇用 +8ポイント、 パートタイム雇用 +3ポイント
・ 産業別
正社員等雇用 「情報通信業」(+15 ポイント)、「不動産業,物品賃貸業」(+12 ポイント)、「製造業」(+9ポイント)などでプラス
パートタイム雇用 「宿泊業,飲食サービス業」(+16 ポイント)、「サービス業(他に分類されないもの)」(+8ポイント)、「卸売業,小売業」(+6ポイント)などでプラス
3 労働者不足の対処方法(令和6年8月1日現在)
現在労働者が不足していて、かつ、過去1年間に何らかの対処をした事業所の割合は 71%(前年同期差+5%ポイント)、今後1年間に「対処する予定」の事業所の割合は 66%(+1%ポイント)。
その対処方法(複数回答)をみると、過去1年間に対処した事業所においては、「正社員等採用・正社員以外から正社員への登用の増加」が 59%(+3%ポイント)と最も多く、次いで、「在職者の労働条件の改善(賃金)」が55%(+9%ポイント)となっている。また、今後1年間に対処する予定の事業所においても「正社員等採用・正社員以外から正社員への登用の増加」が 60%(+3%ポイント)と最も多く、次いで、「在職者の労働条件の改善(賃金)」が 48%(+9%ポイント)となっている。
(注1) 「D.I.(Diffusion Index:ディフュージョン・インデックス)」とは、変化の方向性を表す指標である。
(1) 「労働者過不足判断 D.I.」は、調査時点において、労働者が「不足」と回答した事業所の割合から「過剰」と
回答した事業所の割合を差し引いた値である。
この判断 D.I.がプラスであれば、人手不足と感じている事業所が多いことを示す。
(2) 「雇用判断 D.I.」は、労働者数について、当該期間末を前期間末と比べて「増加」と回答した事業所の割合
から「減少」と回答した事業所の割合を差し引いた値である。なお、季節による変動があるため、季節調整(注2)
を行っている。
この判断 D.I.がプラスであれば、前期間末よりも増加させた事業所が多いことを示す。
(注2) 令和6年2月調査以降に公表の季節調整値は、令和5年 11 月調査までの結果に基づき過去に遡って改定
しため、令和5年 11 月調査以前の公表値と異なっている。
【照会先】
政策統括官付参事官付雇用・賃金福祉統計室
統計管理官 角井 伸一
室 長 補 佐 原口 惠子
労働経済第一係
(代表電話) 03(5253)1111(内線 7622)
(直通電話) 03(3595)3145
◆ 詳しくはこちらをご覧ください。
(厚生労働省 /9月24日発表・報道発表より転載)