ヘルスツーリズム研究所、ヘルシーカンパニー支援事業を本格展開
JTBグループにおける健康観光・旅行関連事業の専門研究機関であるヘルスツーリズム研究所(東京都港区、古川彰洋・所長)は、職域向け健康増進事業である「ヘルシーカンパニー支援事業」に本格的に乗り出す。 ヘルシーカンパニーとは、米経営コンサルタント・心理学博士RobertH.Rosen氏が1991年に提唱した「健康な社員が収益性の高い会社をつくるとする企業戦略」に基づく概念。同研究所では、旅を媒介に、この概念の実現を図るため「ヘルシーカンパニー推進室」を5月26日付で設置し、社員の健康づくりを後押ししていく。 事業内容は、(1)旅行型健康増進プログラム開発事業と(2)プログラムのエビデンス検証事業を中核に据え、これらに係わる施設を認定する(3)「ヘルシーファシリティ」認証事業、(4)人材育成・教育事業、(5)コンサルティング事業の5事業領域で展開する。また、関連事業として(6)交流・文化事業を活用した職域向け総合健康管理事業、及び?F健康関連広告事業を6月1日より順次開始する。 ヘルシーカンパニーは、従業員の健康管理を経営管理の一環に位置づけ、事業の収益拡大や活性化、医療負担の軽減を積極的に目指す考え方を包含した企業の総合的な健康増進活動の概念である。経済産業省、厚生労働省では「健康会計」という概念で、健康増進効果、副次的効果などの費用対効果のほか、CSR観点での仕組みを開発して推進していくことになっており本事業はこうした流れに呼応する新しい観光・旅行分野の事業モデルである。 先行して着手する(1)旅行型健康増進プログラム開発事業については、今年度に義務化された特定保健指導に相当するメタボリックシンドローム対策のほか、企業需要の高いメンタルヘルス、禁煙を3本柱とし、地域の健康素材や人材を活用したエンタテイメント性の高い健康増進プログラムを付加する。また、CSR 観点にも着目し、旅行先での植樹など環境配慮機能も持たせ、企業需要に対応する。なお、このプログラムは、科学的根拠に基づく健康(Evidence Based Health)、あるいは科学的根拠に基づく医療(Evidence Based Medical)を基本理念とし、日常生活での指導を含め、参加者の「行動変容」を促すことを目的とする。このため、単に旅行中だけの取り組みではなく、??橋、篠原、大津が主張する健康教育としての健康増進型旅行の概念に鑑み、旅行前から旅行後までの行為をプログラム化するライフスタイル提案型事業とし、これら一連のライフスタイルを広告媒体化する取り組みも始める。 健康旅行は、旅行中の健康増進を図るものではなく、旅行前、旅行後も視野に入れた総合的な健康増進を考慮する必要がある。また、旅行は、非日常空間を利用した態度形成、日常生活の健康行動への気付きや動機付けを促すものであり、旅行後の日常生活で再現可能な健康教育の場でもある。 ■ 詳細はこちらをご覧下さい。 (ヘルスツーリズム研究所 http://www.jtb.co.jp/healthtourism/ /同社プレスリリースより抜粋・6月4日) |