労働経済動向調査(令和6年2月)の概況
労働経済動向調査(令和6年2月)の結果を公表します
厚生労働省では、このほど、労働経済動向調査(令和6年2月)の結果を取りまとめましたので、公表します。
「労働経済動向調査」は、景気の変動が雇用などに及ぼしている影響や今後の見通しについて調査し、労働経済の変化や問題等を把握することを目的に、四半期ごとに実施しています。また、今回は特別項目として、「令和6年新規学卒者の採用内定状況」及び「正社員以外の労働者から正社員への登用の状況」についても調査しています。
本調査は、令和6年2月1日現在の状況について、主要産業の規模 30 人以上の民営事業所のうちから 5,786事業所を抽出して調査を行い、2,820 事業所(うち有効回答 2,625 事業所)から回答を得ています。
(調査結果のポイント)
1 正社員等、パートタイム労働者ともに、「不足」とする事業所割合が引き続き多い(令和6年2月1日現在)
○ 労働者過不足判断 D.I.(「不足」-「過剰」) (注1)
・ 正社員等労働者(調査産業計) +51 ポイント(51 期連続で不足超過、比較可能な平成 20 年 2 月調査以降で過去最高)
・ パートタイム労働者(調査産業計)+32 ポイント(58 期連続で不足超過)
2 正社員等労働者数が「増加」とする事業所割合が多い(令和6年1~3月実績見込)
○ 雇用判断 D.I.(「増加」-「減少」) (注1)
・ 調査産業計 正社員等雇用 +4ポイント、 パートタイム雇用 +1ポイント
・ 産業別
正社員等雇用 「学術研究,専門・技術サービス業」(+13)、「サービス業(他に分類されないもの)」(+13)、「不動産業,物品賃貸業」(+12)などでプラス
パートタイム雇用 「サービス業(他に分類されないもの)」(+7)、「卸売業,小売業」(+5)、「医療,福祉」(+5)などでプラス
3 令和6年新規学卒者(注2)の採用計画数と比較した採用内定の状況は、大学卒(文科系)を除き、「採用計画数に採用内定(配属予定)が達していない」とする事業所の割合が最も多い(令和6年2月1日現在)
令和6年新規学卒者の「採用計画・採用予定がある」事業所について、採用内定(配属予定)の状況をみると、大学卒(文科系)を除き、「採用計画数に採用内定(配属予定)が達していない」とする事業所の割合が最も多く、高校卒64%(54%)、高専・短大卒 62%(56%)、大学卒(文科系)47%(40%)、大学卒(理科系)55%(49%)、大学院卒 54%(44%)、専修学校卒 62%(57%)となった。
(注1) 「D.I.(Diffusion Index:ディフュージョン・インデックス)」とは、変化の方向性を表す指標である。
(1) 「労働者過不足判断 D.I.」は、調査時点において、労働者が「不足」と回答した事業所の割合から「過剰」と回答した事業所の割合を差し引いた値である。
この判断 D.I.がプラスであれば、人手不足と感じている事業所が多いことを示す。
(2) 「雇用判断 D.I.」は、労働者数について、当該期間末を前期間末と比べて「増加」と回答した事業所の割合から「減少」と回答した事業所の割合を差し引いた値である。なお、季節による変動があるため、季節調整(注3)を行っている。
この判断 D.I.がプラスであれば、前期間末よりも増加させた事業所が多いことを示す。
(注2) 「令和6年新規学卒者」とは、令和6年3月卒業予定者、又は概ね卒業後1年以内の者を令和6年3月卒業予定者とほぼ同等の条件で令和6年度に採用する者をいう。
(注3) 今回公表の季節調整値は、令和5年 11 月調査までの結果に基づき過去に遡って改定しため、前回(令和5年 11 月調査)以前の公表値と異なっている。
【照会先】
政策統括官付参事官付雇用・賃金福祉統計室
統計管理官 角井 伸一
室 長 補 佐 原口 惠子
労働経済第一係
(代表電話) 03(5253)1111(内線 7622)
(直通電話) 03(3595)3145
◆ 詳しくはこちらをご覧ください。
(厚生労働省 /3月28日発表・報道発表より転載)