職場における男性特有の困難や障壁に関する調査
「職場における男性特有の困難や障壁に関する調査」を実施
働く男性の54.6%が職場における“男性であるがゆえの困難”を経験
そのうち79.7%の男性が、困難によって働き方やキャリアに影響を受けたことがある
世界No.1求人検索エンジン* 「Indeed (インディード)」の日本法人であるIndeed Japan株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:大八木 紘之、以下Indeed)は、11月19日の「国際男性デー」を前に、全国の20歳〜59歳の男性の正規雇用者(現在就業中の正社員、会社経営者、公務員、団体職員を含む)2,500人を対象に「職場における男性特有の困難や障壁に関する調査」を行いました。本調査は、職場において、女性だけではなく男性もアンコンシャス・バイアスなどに起因する男性特有の困難や障壁に直面していると考えられることを背景に、実際のどのような困難や障壁があるのか実態を明らかにするために実施したものです。
■調査結果要約
1. 職場における男性特有の困難(以下、困難)を経験したことがある男性は54.6%。困難を経験したことによって、仕事やキャリア、働き方に影響を受けたことがある男性が79.7%。
2. 他者が体験した困難を職場で見聞きしたことがある男性は46.8%。そのうち90.7%が何かしら「変わってほしい/変えるべきだと思う」ものがあり、80.9%が何かしら「会社や職場で問題として認識されていないと思う」ものがあると回答。
3. 経験または見聞きした困難に対し、55.4%が「誰にも相談しなかった/何もしなかった」。理由は1位「人に相談しづらい」(30.6%)、2位「波風を立てたくない」(30.2%)。
4. 困難を解消するために職場に求めることは1位「長時間労働の是正」(33.4%)、2位「ワークライフバランスの推進」(32.0%)。
■調査実施の背景
近年、人々の働き方や仕事への価値観が多様化する中で、日本でも企業においてD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)からDEI(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)への動きが進んでいます。職場におけるエクイティ(公平性)を目指す観点から、男女の賃金格差の解消をはじめとするジェンダーエクイティ(男女平等)の取り組みが広まっています。
労働市場における女性の不平等の解消に社会的関心が高まる一方で、内閣府男女共同参画局が行った「令和4年度 性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究」※1では、「男性は仕事をして家計を⽀えるべきだ」「組織のリーダーは男性の方が向いている」「男性は人前で泣くべきではない」など、女性だけではなく、男性にも性別による決めつけや役割分担などのアンコンシャス・バイアスがあることが指摘されています。同様に、Indeedが2022年に、日本の職場のジェンダーギャップの実態を知るため、働く上でのジェンダーに関する違和感を募集・調査した「#これでいいのか大調査」※2では、職場において女性だけではなく男性もジェンダーギャップを感じたり、経験していることが明らかになりました。
職場において、男性もアンコンシャス・バイアスなどに起因する男性特有の困難や障壁に直面していると考えられます。
また、2023年ノーベル経済学賞を受賞したクラウディア・ゴールディン氏の研究では、仕事の柔軟性の低さなどにより、女性に育児負担が偏りがちになることが男女の賃金格差につながっていることを明らかにしており※3、「チャイルドペナルティ」とよばれています。労働市場でのジェンダーエクイティの実現には、男女ともに柔軟な働き方を実現することや、長時間労働の是正、男性の育児参加を促すことが重要であると示唆されています。
職場における男性特有の困難や障壁を明らかにし、社会的にその解決に向けて取り組むことは、男性の働き方やキャリアへの影響だけではなく、結果的に労働市場における女性の不平等の解消にもつながると考えられます。
そこでこのたび、男性が直面する社会課題と向き合う「国際男性デー」を前に、職場において男性が直面する困難や障壁についての実態や意識を明らかにするため、全国の20歳〜59歳の男性の正規雇用者を対象に調査を実施しました。
Indeed は「We help people get jobs.」をミッションに掲げ、あらゆる人々が公平に自分に合った仕事が得られる社会の実現を目指しています。今回の調査を通じ、職場における男性特有の困難や障壁の実態や意識を明らかにすることで、企業や社会全体が職場のジェンダーエクイティについて意識するきっかけとなり、その実現へとつながればと考えています。
※1 内閣府男女共同参画局「令和4年度 性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究」
※2 2022年 Indeed「#これでいいのか大調査」
※3 スウェーデン王立科学アカデミー 「THE PRIZE IN ECONOMIC SCIENCES 2023 POPULAR SCIENCE BACKGROUND」
■調査概要
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国の20歳〜59歳の男性正規雇用者(現在就業中の正社員、会社経営者、公務員、団体職員を含む)2,500人(総務省の労働力調査結果における「正規の職員・従業員」の年代別の人口構成比に合わせて割り付け)
調査期間:2023年10月20日(金)〜 10月23日(月)
※構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
※本調査は「男性」「女性」と性自認している方を対象として調査を行っていますが、Indeedはあらゆる人の仕事探しをサポートしており、異なる性自認の方がいることも認識するとともに、同じようにサポートを行っていきたいと考えています。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(Indeed Japan株式会社 / 11月16日発表・同社プレスリリースより転載)