転職求人倍率 2023年7月
doda転職求人倍率 2023年7月は2.29倍(前月差+0.03ポイント)
~建設業の「2024年問題」を背景とした人手不足を理由に「建設・不動産」で求人数が増加~
パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」(編集長:加々美 祐介)は、2023年7月の転職求人倍率をまとめた「doda転職求人倍率」を発表いたします。
■2023年7月の概況
・転職求人倍率
2023年7月の転職求人倍率は、前月から+0.03ポイントの2.29倍となりました。求人数は前月比99.3%、前年同月比129.3%となりました。転職希望者数は前月比98.0%、前年同月比112.0%でした。
・求人増加率 P.2「■業種別 求人数増加率」「■職種別 求人数増加率」参照
求人数は、業種別では12業種(「その他」は除外)のうち4業種で前月から増加しました。最も増加率が大きかったのは「建設・不動産」(前月比102.7%)、次いで「小売・流通」(前月比101.1%)でした。職種別では11職種(「その他」は除外)のうち5職種で前月から増加し、増加率が最も大きかったのは「事務・アシスタント」(前月比104.4%)、次いで「販売・サービス」(前月比102.4%)となりました。
■解説と今後の見通し(doda編集長:加々美 祐介)
・2023年7月の解説
建設業の「2024年問題(※)」を背景とした人手不足を理由に「建設・不動産」で求人数が増加
7月の求人数は前月比で微減しましたが、本定義で転職求人倍率を算出した2019年1月以降で、2023年6月に次ぐ2番目に高い水準となりました。求人増加率が最も大きかった「建設・不動産」では、長時間労働を是正することを目的とした時間外労働の上限規制が、2024年4月1日から建設業にも適用されることを見据え、人員補充を理由に求人数が増加したものと思われます。一方、転職希望者数は、例年7月は夏季休暇の影響で減少傾向がみられ、今年も同様に前月から減少しました。求人数よりも転職希望者数の減少率のほうが大きかったため、転職求人倍率は前月比で上昇しました。
※労働基準法の改正により、2019年4月から時間外労働の上限規制が適用になりましたが、建設業を含むいくつかの事業や業務は本規制の適用を5年間猶予されていました。その猶予期間が終了し、2024年4月から適用が開始されることによって生じるさまざまな問題の総称を、本記事では「2024年問題」と呼んでいます。
・8月以降の見通し
8月の求人数は、構造的な人手不足と経済の回復に伴う企業採用意欲の高まりが引き続き予見され、増加が見込まれます。一方で、転職希望者数は、7月と同様に夏季休暇などの影響によって例年減少するため、今年も同様の動きをすると思われます。求人数は増加し、転職希望者数は減少するため、転職求人倍率は上昇するでしょう。転職希望者にとって追い風の状況が続く見込みです。
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(パーソルキャリア株式会社 / 8月24日発表・同社プレスリリースより転載)