2024年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(1月)
初任給や給与を増やす企業には約7割の学生が「関心が高まり、就職先として志望度も上がる」と回答。学生はメタバースでの就活に関心はあるが、現ウェブツールとの使い分けが重要
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2024年3月卒業予定の全国の大学3年生、大学院1年生(2,108名)を対象に実施した、「マイナビ 2024年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(1月)」の結果を発表しました。
《TOPICS》
- 1月単月のインターンシップ・ワンデー仕事体験参加率は54.8%。前月比8.8pt減、前年比1.1pt減で、前年と同水準で推移
- インターンシップ参加などの就活準備と、学業の両立に悩んだり苦労したことがある学生は72.6%で「どちらにも同じ程度注力している」という学生は前年より増加
- 初任給や給与を増額させる企業の動きについて約7割の学生が「その企業に対する関心が高まり、就職先としての志望度も上がる」と回答
- メタバースでの就活準備イベント・就活イベントについて「興味があり参加してみたい」学生は27.6%。「アバターだったら気兼ねなく質問できそう」や「顔が見えないのが怖い」など賛否あり
【調査概要】
1月のインターンシップ参加割合は54.8%で、前月から8.8pt減少、前年の同月からは1.1pt減少となった。また、1月までの累計参加率は86.1%となり前年比で2.1pt増加した。多くの大学で試験期間を迎えている1月だが、インターンシップ参加率は今年も前年並みの水準で推移している。
インターンシップ参加などの就職活動準備と、学業・定期試験の両立で悩んだり苦労したことがある学生は前年比2.7pt増の72.6%となり、多くの学生が両立に苦労している様子がうかがえる。「悩んだり苦労したことがある」と回答した学生に、就活準備と学業の両立状況について聞くと「特にどちらを優先するということはなく、両方同じ程度力を入れている」が13.0%(前年比4.2pt増)で、全項目で唯一前年から増加した。就活準備と学業をうまく両立している学生も増えていることがわかる。
日本企業の賃金の伸び悩みや賃上げに関する議論がされているなか、初任給や給与を増額させる企業の動きについてどのように感じるかを聞いたところ、「その企業に対する関心が高まり、就職先としての志望度も上がる」との回答が68.2%となった。賃上げに対する学生の関心は高く、志望度にも影響を与えることがわかった。
インターネット上の3次元仮想空間「メタバース」で開催される就活準備イベントおよび就活イベントについて聞いたところ、最も多かった回答は「興味はあるが参加してみたいかはわからない」で50.0%となり、「興味があり参加してみたい」(27.6%)の回答が「興味がなく参加したいとも思わない」(22.5%)の回答をやや上回る結果となった。参加したい理由は「アバターだったら気兼ねなく質問できそう」、参加したいと思わない理由は「顔が見えないのが怖い」などがそれぞれ挙がり、顔が見えないコミュニケーションの捉え方の違いが見られた。
【調査担当者コメント】
今回の調査では、賃上げを行う企業の動きについて、関心も志望度も高まる学生が約7割に上るという結果が出ました。前月の調査では物価高や将来の年金・貯金に関する不安を述べる学生の声を紹介しましたが、こうした企業への評価の背景には将来への経済的不安があると推察できます。また、メタバースでの就活イベントについては、対面とオンラインの良い面を兼ね備えているという点がある一方で、顔を見せないコミュニケーションに対する賛否もありました。新しいテクノロジーにより企業と学生の接点も多様化していきますが、学生と企業の間で安心できる対話・情報交換が行われることを原点に、学生・企業双方で適切なコミュニケーション方法を選択してほしいと思います。
(キャリアリサーチラボ 研究員 長谷川洋介)
【調査概要】「マイナビ 2024年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(1月)」
○調査期間/2023年1月20日(金)~1月31日(火)
○調査方法/マイナビ2024の会員に対するWEBアンケート
○調査対象/2024年3月卒業見込みの全国の大学3年生、大学院1年生
○調査機関/自社調べ
○有効回答数/2,108名(文系男子383名 文系女子879名 理系男子384名 理系女子462名)
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。
◆本調査の詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社マイナビ / 2月13日発表・同社調査データより転載)