転勤に関する意識調査
64%が「転勤は退職のキッカケになる」と回答。2019年同調査より5ポイント増加。
コロナ禍での転勤、苦労したこと第1位は「人間関係の構築」。
人材採用・入社後活躍のエン・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木孝二)が運営する総合満足度No.1(※1)日本最大級の総合求人サイト『エン転職』上で、ユーザーを対象に「転勤」についてアンケートを実施し、 10,165名から回答を得ました。以下、概要をご報告します。
(※1)2018年~2022年オリコン顧客満足度調査「転職サイト」ランキング総合1位
調査結果 概要
- 64%が「転勤は退職のキッカケになる」と回答。2019年同調査より5ポイント増加。
- 2割が「コロナ禍で転勤への意識が変化した」と回答。30代以上は、6割が転勤に対し否定的に。一方で20代の半数は、肯定的な意識に変化。
- 52%が転勤を承諾意向。2019年同調査より11ポイント減少。
- コロナ禍での転勤、苦労したこと第1位は「人間関係の構築」。
調査結果 詳細
1:64%が「転勤は退職のキッカケになる」と回答。2019年同調査より5ポイント増加
転勤は退職を考えるキッカケになりますかと伺うと、64%が「なる」(なる:36%、ややなる:28%)と回答しました。2019年同調査より、5ポイント増加しています。年代別にみると、20代、30代は7割以上が「なる」と回答。男女別にみると、男性より女性がキッカケになることが分かりました。
「これまでに、転勤を理由に退職したことはありますか?」と伺うと、「ある」は9%と1割未満に留まりましたが、2019年の同調査から4ポイント増加しました。
「なる」「ややなる」と回答した方のコメント
・今後のライフイベント(結婚など)に影響がでるから。(20代男性)
・東京に短期異動してほしいと言われたが、東京では新型コロナウイルス感染者が多数出ていたため断った。(20代女性)
・今の職場が良いから就職したのに、別の場所に転勤となると明らかなモチベーション低下に繋がるのと、今の職場に必要とされていないように感じてしまう。(30代女性)
「ならない」「あまりならない」と回答した方のコメント
・飛ばされる形でないのならば「他のところも任せられる」と思われているのだと、プラスに捉えることができる。(20代女性)
・退職しようか考えていた際に、転勤の話が出た。環境を変えたいと思っていたため大変ありがたかった。(30代女性)
・引っ越し費用、転勤手当、借り上げ社宅があればむしろ喜んで転勤する。(30代男性)
2:2割が「コロナ禍で転勤への意識が変化した」と回答。30代以上は、6割が転勤に対し否定的に。一方で20代の半数は、肯定的な意識に変化
コロナ禍になり転勤へのイメージや考え方に変化があったか伺うと、21%が「変化した」と回答しました。どのように変化したかを聞くと、「よいと思わなくなった」が半数以上を占めました。リモートワークの広がりにより、転勤の必要性が問われていることが伺えます。
年代別に見ると、30代と40代以上では約6割が「よいと思わなくなった」(30代:60%、40代:59%)と回答した一方、20代は52%が「よいと思うようになった」と回答。30代以上に比べ、転勤に対して肯定的な方の割合が多い結果になりました。それぞれ具体的な理由もあわせて紹介します。
「よいと思うようになった」と回答した方のコメント
・新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、ずっとどこにも行けなかった分、転勤で違う地域に行けるのはいいことだと思うようになった。(20代女性)
・リモートワークになり、転勤を機に都会に住みたいと思うようになった。(20代男性)
・リモートワークなので、地元に帰るなどの転勤はいいと思う。(30代女性)
・弊社では「全国転勤可能」の社員は毎月手当がもらえる。新型コロナウイルス感染拡大前はエリア限定にしていたが、特に外出もしないため、東京にこだわる必要もあまりないと思ってきた。「全国転勤可能」に変更することを検討している。(30代女性)
「よいと思わなくなった」と回答した方のコメント
・リモートワークができる会社が増えている中、いまだに転勤を強制するのは、時代遅れではないかと感じている。(20代女性)
・地方はキャリアアップしにくいなど、女性の場合ライフプランが考えにくい。(20代女性)
・Zoom等を使ってその場に集まらなくても会議かできるようになったため、経費をかけた転勤という制度の良い部分が以前よりも感じなくなった。(30代男性)
・県を跨ぐことに対して前向きに思えなくなった。(40代以上男性)
3:52%が転勤を承諾意向。2019年同調査より11ポイント減少
今後、転勤辞令が出た場合の対処を伺うと、52%が「承諾する」(承諾する:16%、条件付きで承諾する:36%)と回答しました。2019年の同調査より、11ポイント減少しています。
「条件付きで承諾する」と回答した方に承諾条件を伺うと、トップ3は「家賃補助がでる」(62%)、「昇進・昇給」(60%)、「転勤期間が決まっている」(42%)でした。年代別で10ポイント以上差が出たのは「家賃補助がでる」(20代:70%、30代:68%、40代以上:56%)、男女別で10ポイント以上差が出たのは「単身赴任手当がある」(男性:43%、女性:33%)、「やりたい仕事ができる」 (同:28%、38%)、 「転勤先を選択できる」 (同:24%、38%)でした。
「条件に関係なく転勤を拒否する」と回答した方に理由を伺うと、トップ3は「配偶者も仕事をしているから」(34%)、「子育てがしづらいから」(30%)、「親の世話・介護がしづらいから」(28%)でした。年代別にみると、20代は「新しい土地に慣れることが大変」(41%)、30代は「配偶者も仕事をしているから」(43%)、40代以上は「親の世話・介護がしづらいから」(35%)がそれぞれ最多でした。男女別で見ると、いずれも第1位は「配偶者も仕事をしているから」(男性:32%、女性35%)でした。第2位「子育てがしづらいから」(同:26%、33%)は、男性では第4位、女性では第2位となり、順位に差が見られました。
4:コロナ禍での転勤、苦労したこと第1位は「人間関係の構築」
これまでの転勤経験の有無を聞くと、32%が「ある」と回答しました。年代別では、20代17%、30代28%、40代42%、男女別では、男性43%、女性19%でした。転勤経験がある方に、転勤してよかったことを伺ったところ、トップ3は「人間関係が広がった」(54%)、「業務範囲が広がった」、「自身の能力が向上した」(それぞれ39%)でした。
コロナ禍(2020年)以降に転勤された方に「コロナ禍の転勤で、特に苦労したことはなんですか?」と聞くと、第1位は「転勤先での人間関係構築が難しい」(36%)でした。転勤してよかったことの第1位となった人間関係の広がりですが、コロナ禍の転勤では人間関係構築に苦労しているということが分かりました。
【調査概要】
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:『エン転職』を利用するユーザー
■調査期間:2022年4月26日~5月25日
■有効回答数:10,165名
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(エン・ジャパン株式会社/ 6月20日発表・同社プレスリリースより転載)