「令和3年版 労働経済の分析」を公表
~分析テーマは「新型コロナウイルス感染症が雇用・労働に及ぼした影響」~
厚生労働省は、7月16日の閣議で「令和3年版労働経済の分析」(以下、「労働経済白書」)を報告しましたので、公表します。
「労働経済白書」は、一般経済や雇用、労働時間などの現状や課題について、統計データを活用して分析する報告書で、今回で72回目(※)の公表となります。
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、2020年には「宿泊業, 飲食サービス業」などの産業で雇用者数が減少に転じる一方、休業者数や非労働力人口が増加しました。
同時に、医療、福祉、生活必需品の小売など、感染症の拡大下でも業務継続が求められる分野では、働く環境をめぐる新たな課題が浮き彫りになりました。
さらに、緊急事態宣言を契機に多くの労使がテレワークを初めて経験し、新しい働き方として関心を集める一方で、その定着に向けた課題も明らかとなりました。
今般の経験を踏まえ、こうした危機下において働く方々の雇用や生活を守り、誰もが意欲をもって働き続けられる環境整備に向けて、今回の「労働経済白書」では、新型コロナウイルス感染症が雇用・労働に及ぼした影響について、さまざまな観点から分析を行いました。
※令和2年度は新型コロナウイルス感染症が労働経済に大きな影響を与えたことなどを踏まえて、労働経済白書の作成を見送りました。令和3年版は、2019年と2020年の2年間を対象に分析を行っています。
【白書の主なポイント】
- 感染拡大による雇用への影響は、「宿泊業,飲食サービス業」をはじめとした産業を中心に、女性の非正規雇用労働者等で大きかったが、特例を講じた雇用調整助成金等により2020年4~10月の完全失業率は2.6%ポイント程度抑制されたと見込まれる。
- 労使双方へのアンケート調査を用いた分析によれば、医療や介護など、感染拡大下においても業務の継続が不可欠な分野で働く方々が意欲を持ち充実した形で働き続けるために、感染防止対策、人員体制の強化、柔軟な働き方の実施などの取り組みが重要である。
- 同様に、労使双方へのアンケート調査を用いた分析によれば、テレワークの定着のためには、企業によるマネジメント上の工夫や、テレワーク時の環境の整備などの取り組みが重要である。
◆詳しくはこちらをご覧ください。
(厚生労働省 /7月16日発表・報道発表より転載)
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雇用管理