パワハラに関するアンケート調査
過去にパワハラを受けた管理職は5倍パワハラをしやすい傾向のため、パワハラ防止により、次のパワハラを生むサイクルを断ち切ることが必要
互い助け合いをベースとした法人・個人向け製品サービスを展開する株式会社オウケイウェイヴ(所在地:東京都港区、代表取締役社長:福田 道夫)は当社のシンクタンクのオウケイウェイヴ総研(所長:大山 泰)との共同調査にて、企業の人事部門ならびに管理職600名を対象に『パワハラに関するアンケート調査』を実施しました。
その結果、管理職が過去にパワハラを受けた経験があると、自分の部下にパワハラをする傾向が5倍高まるということと、そのような管理職でも部下をしっかり観察し、1週間の行動の中で褒められる箇所があると考えていることが分かりました。また、人事部門では、パワハラが発生した事実が発覚しないとパワハラ対策を講じない傾向が分かりました。
1.調査の背景と結果
■調査の背景
2020年6月1日より「改正労働施策総合推進法」(以下、「パワハラ防止法」)が施行され、1年が経過しました。中小企業については、2022年3月31日までを「努力義務期間」とし、2022年4月1日から本格的に施行される予定です。厚生労働省では、パワハラの基準を法律で定めることによって、具体的な防止措置を企業に義務化し、今のところ罰則の規定はないものの、厚生労働大臣が必要と認めた場合、企業に対して助言や指導、勧告が行われます。新たに施行された「パワハラ防止法」に対し、当社では、現状調査を行うことでパワハラに対しての各企業が抱える課題を調査しました。
<『パワハラに関するアンケート調査』実施概要>
調査主体:株式会社オウケイウェイヴ/オウケイウェイヴ総研
調査方法:インターネット調査
調査日程:2021年6月10日~6月14日
サンプル数:600サンプル
割付:大企業、中小企業/人事、管理職で各150サンプルずつ割付
設問数:管理職/本調査9問、人事/本調査8問
■アンケート結果の要点
●組織風土による要因
- 管理職の約6割が過去に上司からパワハラを受けた経験あり、過去にパワハラを受けた経験があると、自分の部下にパワハラをする傾向がパワハラを受けた経験がない管理職と比べ5倍高まる。
- パワハラを受けた経験のある管理職は、自身が受けたパワハラを「教育」としてポジティブに受け取り、現在も部下への教育に厳しさが必要と感じパワハラを行っている可能性がある。
- パワハラをしたことのある管理職はパワハラをしたことがない管理職よりも部下の1週間の行動の中で褒められる箇所がないと回答する割合が低く、むしろ部下をしっかり観察して教育しようとしていると考えられる。
●人事・企業による課題
- パワハラを回避する方法として「研修」に次いで「(管理職から)部下に対して感謝を伝えてもらうよう促す」ことが有効と感じている人事担当者が多い。
本調査を通じて、『パワハラ防止法』が施行されてなおパワハラ対策はまだまだ後手に回っている傾向が浮き彫りになりました。河合薫氏のコメントにもあるように、過去パワハラを受けた管理職がパワハラを引き起こさないような企業文化を育てることがパワハラ防止のための課題であることも見えてきました。パワハラは繰り返されてしまう傾向が読み取れることからも、パワハラ防止には「再発防止に向けた措置」により、次のパワハラを生んでしまうサイクルを断ち切る必要があるでしょう。
なお、当社はこの『パワハラに関するアンケート調査』結果を踏まえ、「チーム内の雰囲気をよくする」「部下との信頼関係を築く」「部下を正しく評価する」ための施策についてまとめたレポートを無償提供しています。
当社は、今後も互い助け合いをベースとした、様々な社会課題の解決や地域の発展に寄与するサービスを提供してまいります。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社オウケイウェイヴ / 7月6日発表・同社プレスリリースより転載)