新型コロナウイルス感染症に対する企業の意識調査(2020年8月)
緊急事態宣言が解除されて以降、経済活動への制約などが徐々に緩和され、日本の社会・経済は再び動き出した。しかし、感染者数増加にともない一部の都道府県では外出自粛や営業時間短縮が要請されており、経済活動が再び停滞することが懸念されている。また、政府は雇用調整助成金の期限を2020年12月末までに延長するなど、雇用の維持や事業継続、地域の活性化に資する各種対策などを進めている。
そこで、帝国データバンクは、新型コロナウイルス感染症に対する企業の見解について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2020年8月調査とともに行った。
※調査期間は2020年8月18日~31日、調査対象は全国2万3,689社で、有効回答企業数は1万2,000社(回答率50.7%)。なお、新型コロナウイルス感染症に関する調査は、2020年2月から毎月実施し、今回で7回目
※本調査の詳細なデータは景気動向オンラインに掲載している
<調査結果>
- 新型コロナウイルス感染症による自社の業績への影響、『マイナスの影響がある』と見込む企業は82.5%となり、4カ月連続で減少した。内訳をみると、「既にマイナスの影響がある」が68.0%。また、「今後マイナスの影響がある」(14.4%)は3カ月連続で1割台となった
- 『マイナスの影響がある』を業界別にみると、『運輸・倉庫』が86.9%で最も高い。次いで、『製造』(85.8%)、『不動産』(84.4%)となった。業種別では、「旅館・ホテル」が100%となり、以下、「飲食店」(93.7%)、「家具類小売」(93.3%)が続く
- 『プラスの影響がある』は、スーパーマーケットなどの「各種商品小売」が38.3%で最も高く、2カ月連続で4割近くにのぼった。次いで、インターネット接続業などの「電気通信」(22.2%)や「飲食料品小売」(20.3%)が2割台で続いたほか、「医薬品・日用雑貨品小売」(16.7%)、「飲食料品・飼料製造」(13.0%)が上位に並んだ
- 新型コロナウイルスの感染拡大を契機に、デジタル施策を取り組んでいる企業は75.5%と4社に3社にのぼった。他方、取り組んでいない企業は、19.7%となった。また取り組み内容は、「オンライン会議設備の導入」が60.8%でトップ(複数回答、以下同)。次いで、「テレワークなどリモート設備導入」(52.7%)、「ペーパーレス化の推進」(36.2%)が続いた
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(株式会社帝国データバンク / 9月9日発表・同社プレスリリースより転載)