SDGsに関する企業の意識調査
SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)は、2015年9月の国連サミットにおいて、世界193カ国が産官学民などのステークホルダーとともに同意した「2030年アジェンダ」に掲載されている世界共通の目標である。採択から5年が経過しようとするなか、政府や行政機関のみならず民間企業の経営指針としても急速に注目を集めている。
そこで、帝国データバンクは、SDGsに関する企業の見解について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2020年6月調査とともに行った。
※調査期間は2020年6月17日~30日、調査対象は全国2万3,681社で、有効回答企業数は1万1,275社(回答率47.6%)
※本調査における詳細データは景気動向オンラインに掲載している
<調査結果>
- 自社におけるSDGsへの理解や取り組みについて、「意味および重要性を理解し、取り組んでいる」企業は8.0%となった。「意味もしくは重要性を理解し、取り組んでいる」(16.4%)と合わせて、企業の24.4%がSDGsに積極的だった。他方、「言葉は知っていて意味もしくは重要性を理解できるが、取り組んでいない」(32.9%)が3割超となり、「言葉は知っているが意味もしくは重要性を理解できない」(14.8%)も含めると、半数近くがSDGsを知りつつも取り組んでいないという結果となった
- SDGsの17目標のうち現在力を入れている項目は、目標8の「働きがいも経済成長も」が27.1%でトップとなった(複数回答)。次いで「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」(15.9%)、「つくる責任つかう責任」(14.8%)が続いた。また、今後最も取り組みたい項目においても「働きがいも経済成長も」(14.8%)が最も高かった(単一回答)
- SDGsの達成への貢献によって向上される企業価値では、「企業好感度」が53.3%(「非常にそう思う」と「ある程度そう思う」の合計)でトップだった。「社会的評価」も50.4%で半数超となり、SDGsによって社外からの見られ方に好影響があるとの意見が強い
- SDGsの達成に向けて付加価値を生むために取り組みたいテーマでは、「顧客・人財確保」(33.8%)、「適正な労働時間・環境・内容」(30.0%)といったヒトに関連する項目が上位となった。また、原材料や生産工程への配慮といった環境面に関する項目も続いている
- 企業経営上大切にしていることを1位~3位まで尋ねたところ、「顧客・従業員満足度」が最も高く、「自社事業拡大」、「社会貢献」が続いた
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(株式会社帝国データバンク / 7月14日発表・同社プレスリリースより転載)