労働者の介護離職要因を分析・明らかにした 「介護離職白書-介護による離職要因調査-」を発表
年間450名以上の介護相談に応じているNPO法人となりのかいご(神奈川県伊勢原市、代表理事:川内 潤、以下 となりのかいご)は、1,600名の介護経験者を対象としたインターネット調査を実施し、労働者の介護離職の要因を分析し白書にまとめ発表いたしましたことをご報告いたします。尚、特集記事として、コロナウイルス感染拡大に伴ってのビジネスマンの介護状況の実態についても調査報告をしております。
■白書の概要
「介護離職白書-介護による離職要因調査-」は、1,600名の介護経験者(過去に介護をした経験のある方、もしくは現在介護をしている方)の方を対象に介護離職の要因を分析し、まとめた白書となっています。URLから誰もが無料で閲覧できるものとなっています。
白書の中では以下のような事に言及しております。
・「困ったら外部のサービスに頼るべきである」に対して肯定的な回答をした人は全体の93%いた一方で「介護を自らの手で行うことは親孝行になる」に対して肯定的な回答をした人は全体の約65%にも登る
・企業内介護休業制度を充足させることは介護離職防止に直結しない
・制度の充足以上に介護に携わる従業員には精神的なサポートが重要
また、特集記事としてコロナウイルス感染拡大に伴ってのビジネスマンの介護状況の実態についても調査報告をしております。
■介護離職の要因を調査した背景
NPO法人となりのかいごでは、2020年現在、年間450人以上の介護の相談に応じております。相談者の方々の多くに共通しているのは、「親の介護は自分や家族で直接すべき」という認識であり、現在直接介護に携わっていない方の中には自分が直接親の介護に携わっていない状況に対する罪悪感の気持ちが強いということでした。
日本人の文化的な背景なのか、親の介護は自分がするものだという認識が存在し、それが多くの人々を苦しめているのでは無いかと気づいたことをきっかけに定量的に分析すべきと考え今回の調査にいたりました。
■検証した仮説
介護に関する企業内制度を充実させ利用促進することは介護離職を後押ししてしまうのではないか?という仮説を中心として以下の仮説について検証を行いました。
<仮説>
・介護離職防止については、情報提供だけでなくメンタルサポートも必要である
・より身近な支援者として、企業内にソーシャルワーカーが必要
・介護休業取得者が少ないから、介護ニーズがない、というわけではない
・介護離職は支える側の不安で起きるもの
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(NPO法人となりのかいご / 7月1日発表・同社プレスリリースより転載)