新型コロナウイルス感染症に対する企業の意識調査(2020年3月)
世界的に猛威をふるっている新型コロナウイルス感染症。2020年3月11日、WHO(世界保健機関)は、世界的な流行を意味する「パンデミック」にあたると宣言した。日本でも国民生活だけでなく、企業の経済活動に大きな影響を及ぼしている。政府は、資金繰り支援やテレワークなどの経営環境の整備支援、雇用の維持を図るための助成金の給付など、様々な対策を進めている。しかしながら、早期終息の糸口も掴めておらず、いまだ予断を許さない状況である。
そこで、帝国データバンクは、新型コロナウイルス感染症に対する企業の見解について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2020年3月調査とともに行った。
※調査期間は2020年3月17日~31日、調査対象は全国2万3,676社で、有効回答企業数は1万1,330社(回答率47.9%)。なお、新型コロナウイルス感染症に関する調査は、2020年2月に続き、今回で2回目
※本調査の詳細なデータは景気動向オンラインに掲載している
<調査結果>
- 新型コロナウイルス感染症による自社の業績への影響、『マイナスの影響がある』と見込む企業は80.3%。内訳をみると、「既にマイナスの影響がある」が46.5%、「今後マイナスの影響がある」が33.8%となった。「影響はない」とする企業は9.0%だった一方で、『プラスの影響がある』(「既にプラスの影響がある」と「今後プラスの影響がある」の合計)と見込む企業は2.1%にとどまった
- 規模別にみると、企業の大小問わず約8割の企業で『マイナスの影響がある』と見込んでいた。同様に、日別にみると、概ね8割程度で推移しているが、首都圏を中心に行われた週末の不要不急の外出自粛を経て、3月31日にはピークとなる84.4%にのぼった
- 『マイナスの影響がある』と見込む企業を業種別にみると、「家具類小売」が100.0%で最も高い。以下、「飲食店」(98.2%)、「繊維・繊維製品・服飾品小売」(97.0%)、「旅館・ホテル」(96.8%)、「繊維・繊維製品・服飾品卸売」(96.6%)が9割台後半で続く。他方、『プラスの影響がある』と見込む企業は、スーパーマーケットなどの「各種商品小売」が20.4%で最も高かった
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(株式会社帝国データバンク / 4月3日発表・同社プレスリリースより転載)